SourceForge.JP、ビジネスをにらんだ機能拡張とサービスを発表
SourceForge.JPで2つの機能拡張と技術コンテンツの作成支援サービスが開始された。国内企業によるオープンソース開発を促進するのが狙いだが、メディアとしての次の戦略も見え隠れする。
OSDNは5月29日、同社が運営するオープンソースソフトウェアの開発サイト「SourceForge.JP」で、2つの機能拡張と技術コンテンツの作成支援サービスを開始した。国内企業によるオープンソース開発を促進するのが狙い。
今回実施された機能拡張は、Subversionリポジトリのhttps(WebDAV)プロトコルへの対応、SourceForge.JPのWiki機能でページごとにPDFファイルを自動生成する機能。
前者については、従来のSourceForge.JPではCVSとSubversionのリポジトリ双方共にsshプロトコル経由でのアクセスだったものが、Subversionにおいてhttpsプロトコルも同時に利用可能にした。通常、Subversionで同時に両プロトコルをサポートするのは困難だが、OSDNではmod_ruidを改良することでこれを実現した。これにより、セキュリティポリシー上、企業内から外部へのsshアクセスを制限している企業内からもSourceForge.JPのコードリポジトリを利用可能となる。
Wiki機能におけるPDFファイル生成は、各Wikiのページに「PDF表示」のボタンが追加され、そこから商用OpenTypeフォントが埋め込まれたPDFファイルを出力する機能である。同日、Linuxカーネル解説書として名高い「Linuxカーネル2.6解読室」(ソフトバンク クリエイティブ発行)の内容の一部が無償公開されているが、PDF化することで、書籍に近い品質の印刷が得られることが確認できる。
SourceForge.JPのビジネス展開の一端
技術コンテンツの作成支援サービスは、オープンソース開発に関わる企業やオープンソース関連の情報を公開する企業に対して、SourceForge.JP上でプロジェクト運営、ホスティング運用および管理、Wikiスペースのデザインカスタマイズといった作業の他、技術解説、事例紹介などを含むコンテンツの企画、編集作業までを一貫して請け負うサービスとなる。すでに、NECによるiモデルWikiとして展開していたものを正式な広告商品とした格好だ。価格は個別見積りで、OSDNとしてスタッフが直接関わるプロジェクトを当面は5社程度に絞ると表明している。
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