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IBM、コールセンター向けに音声データの保護技術を開発
音声分析技術によって顧客との会話の音声記録から個人情報が含まれた部分を検出してマスキングし、許可なく聞けないようにする新技術が登場する。
米IBMのIndia Research Laboratoryは7月3日、コールセンター向けに、顧客データ保護を促進するデータマスキング技術を開発したことを明らかにした。
音声分析ツールにより、コールセンターのオペレーターと顧客間で交わされた会話の音声記録から、クレジットカード番号、社会保障番号、個人ID番号などの重要な情報を検出し、マスキングによって保護する。権限のない人間がその音声記録を再生すると、マスキングした部分は聞き取れない。
一般に、コールセンターの音声記録は、監査やオペレーターの訓練、品質管理などさまざまな目的のために、多くの従業員間で共有される。しかしこの共有プロセスによって音声記録の管理が甘くなり、個人情報の流出や盗難などにつながるケースがあるという。
同社は、権限のない者がデータを再生する際、機密情報を含む音声部分をブロックすることで不正利用を防ぎ、顧客サービスの情報セキュリティを強化できるとしている。
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もともとは、インドのコールセンター向けに開発された技術。IBMでは、学生やビジネス、個人向けにも応用できると見ている。
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