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バックアップで満足せずリカバリまで考えるWindows Server環境バックアップ実践 [リカバリ編](5/5 ページ)

バックアップはOS付属のツールでも可能だ。しかし、複数のシステムが対象であったり、リカバリ作業の効率化を考えたりすると、専用のバックアップツールを利用したいところだ。

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バックアップよりもリカバリに重点を

 バックアップを取るだけならば、さまざまな方法がある。いまならお金をかけずとも、十分なディスク領域が確保できれば、なんとかなるものだ。安心できるバックアップ環境を構築するには、むしろリカバリにどのように対応するかを念頭におくべきだ。

 前回紹介したBackup Exec 12は、最初の設定さえ済めば、あとはユーザーレベルでも失ったファイルを探すことができる。これはオンラインアーカイブ的とも言え、人為的なミスで重要なファイルを消失しても、管理者に依頼しバックアップテープからの復旧を依頼する必要もない。専任の管理者のいない環境には、最適だろう。

 今回紹介したBackup Exec System Recoveryも、管理者のリカバリ作業の負荷を大幅に軽減する。異なるハードウェアにも短時間で復旧でき「とりあえず動くようにする」という作業が格段に早くなるだろう。ツールの性格を理解し、適材適所で使うことでその効果が発揮される。

 とはいえ、なにも今回紹介した2つの製品は必ず組み合わせて使わなければならないものではない。すでにデータのバックアップは完璧ならば、Backup Exec System Recoveryを追加するだけで十分かもしれない。どちらにしても、バックアップを手厚くすることよりも、確実にリカバリできる体制がとれているかが重要だ。いくらバックアップデータが豊富にあっても、それを復旧できなければ宝の持ち腐れだ。日常的な運用作業の中で実際にリカバリを行う、あるいはきちんとそれをシミュレートする。そのためには、最近のバックアップツールはかなり賢くなっていて、活用できると憶えておこう。

谷川 耕一

ブレインハーツ代表取締役。AI、エキスパートシステムがはやっていたころ、開発エンジニアに。その後雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報担当者などを経験。現在は、オープンシステム開発をおもなターゲットにしたソフトハウスの経営とライター仕事の二足のわらじを履いている。学生時代には環境保護や自然保護を学んでいたこともあり、人に、地球に優しいITとは、について考えている。ブログ→むささびの視線


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