セキュリティ企業の英Sophosは7月15日、2008年4〜6月期のスパムメール動向を発表した。スパムを配信する手段にソーシャルネットワーキングサイト(SNS)や携帯電話を悪用する手口が広まっている。
報告によると、同期間中に観測されたスパムはメール流通量の96.5%を占めた。企業が受信するメールに当てはめると、業務に必要なメール1件に対してスパムは27通になる換算だという。
同期間中には、スパム配信手段としてFacebookやビジネスマンユーザーの多いLinkedInなどのSNSを踏み台にし、金銭詐欺サイトなどにユーザーを誘導する手口が見つかった。同社では、ゲートウェイでのセキュリティ対策が普及したことで、メールによるスパム配信の効果が薄れてきたこと背景にあると分析している。
4月には、携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)を悪用するスパムも発見された。このケースでは、「すぐに電話するように」というメッセージと連絡先が記載されたSMSが5000人以上に送りつけられた。連絡先はアイルランドの動物園となっており、連絡先の人物名には「Rory Lion」や「Anna Conda」といった動物名をかたったものが用いられていた。このような手口は、特定の組織の活動を妨害する新たな手口になると同社では警告している。
スパム中継国ランキングのトップは米国で、以下ロシア、トルコ、中国、ブラジルが続き、日本は前回と同じ33位となった。
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