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報酬制度で競争力を高める人事戦略コンサルタントの提言(5/7 ページ)

ベリングポイントの組織・人事戦略コンサルタントが、人材マネジメントの潮流を踏まえ、戦略からIT活用に至るまでさまざまな観点から具体的なアドバイスを提供するシリーズの2回目。

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<ケース2>創業30年の老舗観光ホテルB社

  • 客室稼働率は年々悪化し前年急落。構造的な業界不況のど真ん中にあり、倒産不安
  • 従業員の職務・サービス・内容は画一的で旧態依然
  • 事業不況にもかかわらず、従業員の当事者意識や適切な危機感が失われた風土
  • 経営者は、従業員の意識、スキルレベルの改革なしには、事業再建のめどは立たないと認識している

変動報酬で社内変革者を勇気付ける給与支払いを行う

 過去の成功体験に甘んじ、迫り来る内外からの変革要請に対して、「分かっているけど、変われない」従業員は少なくない。B社はその典型であり、「休まず・遅れず・働かず」文化に覆われた、旧態依然とした従業員が大半を占めていた。そこで、経営者は過去の成功体験となる職務慣習・サービスに異を唱え、新たなビジネスモデル・サービスに頭を捻り、実践する従業員(=社内変革者)を絶対的に評価し、給与・賞与で直接的に報いる方針を打ち出した。経営陣内でも賛否両論はあったものの、社内変革の最後の手段として社長自らが英断し、創業以来初となる「成果に応じた変動報酬」を採ったのであった。変動報酬が一つの劇薬となったB社は、経営者と従業員一体となった変革活動(=ホスピタリティ創造運動)が高まり、一時期の業績低迷から脱することに成功した。

 過去の接客・サービスを破壊し、新たなホスピタリティを創造する事業・組織へ

  • 従業員に求める働き方:短期的な成果(=ホスピタリティ)の創出
  • 従業員が動機付けられる要素:従業員の成果の幅に応じた報酬金額

ペイポリシー:成果達成に対する即時支給

 設計方針:変動報酬(歩合・成果給・業績賞与)中心の報酬


【図6】 固定報酬・変動報酬割合イメージ

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