NECがブレードサーバを強化――省電力化、価格改定など:グリーンIT、仮想化を見据え
NECのブレードサーバ「SIGMABLADE」が強化される。大規模システム向けには省電力性の向上が、中小規模システム向けには導入/運用面の改善が図られるという。価格も引き下げられる。
NECは7月24日、同社のブレードサーバ製品「SIGMABLADE」を強化すると発表した。省電力性の向上、導入/運用面の改善、価格改定がその軸となる。
大規模システムで重視される省電力性については、ブレード収納ユニット「SIGMABLADE-H(10Uに最大16サーバを搭載可能なハイエンドモデル)」の電源モジュールとして、変換効率90%以上のものを採用した。これにより電源内の交流から直流への変換効率を向上し、電力損失を最小化したという。また負荷最適制御ファンユニットを採用し、サーバ負荷に応じてファンの回転数を動的にコントロールする。
加えてブレード収納ユニットに内蔵されたマネジメントモジュール「EMカード」を強化し、複数のブレード収納ユニット間における電力配分の最適化を可能とした。これらにより、従来比約20%の省電力化が実現できるという。
設定のシンプル化と価格改定を実施
仮想化がサーバ統合の現実解として注目される中、中堅中小企業でもブレードサーバ導入を検討するケースは多い(例えばNECであれば、簡単導入ブレードとしてパッケージ提供している)。だが管理者にとっては、導入や運用の手間が心配のタネとなる。
今回NECでは、物理/仮想環境両面からSIGMABLADEを統合管理するソフトウェア「SigmaSystemCenter」に中小規模システム向けのラインアップを追加し、エントリー製品となる「SigmaSystemCenter Basic Edition」を40万円で提供する(段階的なアップグレードも可能)。また設定作業を容易にするため、GUI上でネットワーク設定を行える「LANスイッチ簡単操作モード(スマートパネルモード)」をギガビットイーサネットスイッチ(L2)に搭載した。
価格については、ブレードサーバ本体およびオプションについて最大54%のプライスダウンを本日より実施。これにより、NECの1Uラックサーバ(Express5800/120Rh-1)4台および外付けオプションを含めたシステムと、ブレード4台構成で比較した場合、ほぼ同等の価格帯で調達できることになるという。
希望小売価格(最小構成)および出荷時期は次の通り。
製品名 | 希望小売価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
SIGMABLADE-H | 40万円〜 | 7月31日 |
GbEインテリジェントスイッチ(L2) | 19万2000円〜 | 7月31日 |
SigmaSystemCenter Basic Edition | 40万円〜 | 8月29日 |
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