4年に1度のスポーツの祭典である夏季五輪が北京で開幕し、連日連夜の熱戦が繰り広げられている。夏の長期休暇を利用して現地で各種競技を観戦しようという人も多いが、英セキュリティ企業のSophosでは滞在時における10項目のセキュリティ対策を渡航者らにアドバイスしている。
同社の最新リポートによると、Web経由で感染するマルウェアの31.3%が中国でホスティングされている。期間中は最新の競技結果などを知ろうと、ノートPCやPDA、スマートフォンなどのモバイルデバイスでインターネットに接続する機会が増える。
最近では、マルウェア作者やスパマーが架空のニュースなどを話題にしたスパムメールをユーザーに送り付け、マルウェア感染サイトへのリンクをクリックさせようとする手口が急増。ホテルや公衆無線LANスポット、インターネットカフェなどからインターネットへ接続する際には、Webを通じて感染するマルウェアに注意すべきだと同社では警告している。
同社が挙げる北京五輪観戦でのセキュリティ対策10カ条は以下の通り。
- インターネットは管理者権限で使用しない――ハッカーは管理者IDやパスワードを狙う
- 電子メールやインターネットを利用する前にウイルス対策ソフトを最新の状態にする
- OSやアプリケーション、ブラウザに最新のセキュリティパッチを適用しておく
- 不正アクセスを防止するためにパーソナルファイアウォールを有効にする
- ノートPCや携帯電話を放置しない――古典的な盗難被害は最も対処が難しい
- 電子メール利用時やデータをダウンロードする際はVPN接続を利用する
- デバイスに保存した機密性の高いデータは第三者の目に留まらないようにする
- 必ず自分自身のUSBメモリや外部ストレージを使用する――これらデバイスにマルウェアを仕掛けるハッカーもいる
- 無線LANやBluetooth機能の利用は必要最低限にとどめ、操作が終わったらオフにする
- 重要なデータはUSBメモリやCDへバックアップしておく――万が一、情報の盗難や破壊といった被害に遭遇しても、情報をリカバリできる
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