Google ChromeはMicrosoft追撃の最終兵器になるか(2/2 ページ)
MicrosoftがWindowsとIEをPCに組み込み、NovellやSunなどを次々と壊滅させてきたように、ChromeもMicrosoftをWebアプリケーション市場から追い落とす可能性は十分にある。
われわれにもう1つブラウザは必要か? わたしはFirefox 3が好きだ。しかしIDCのヒルワ氏は、それだけでは十分だとは考えていないようだ。同氏は次のように語る。
「Chromeがなにものであるかはさておき、インターネットの安定性、プライバシー、セキュリティの状況は、ここにきて非常に危うくなってきた。リッチインターネットアプリケーションはWebアプリケーションに新たな需要を生み出した。だが、多くのユーザーにとって、WebがデフォルトのOSになりつつあるなか、この世界は開拓時代の大西部や情勢不安なバナナ共和国のような様相を呈している。日常的なユーザーにとってWebを安全なものにするために、われわれは何かフレッシュな考え方を必要としている」
もっともな意見ではあるが、Chromeはβ版から脱したとき、もっと特別なものになるべき。少なくとも、誇大な宣伝にふさわしいエクスペリエンスを約束する必要があるだろう。
また、Googleがビジネスユーザーを狙っているのであれば、安全性にも力を入れるべきだ。一般の人々がIEのクラッシュにうんざりしているように、彼らもまたブラウザの脆弱性に閉口しているからである。
もしGoogleがMicrosoftの失敗から学んでいたとすれば、Webブラウザに対するユーザーの信頼を直ちに取り戻すことができるだろう。
一方、もしGoogleがブラウザ市場のシェアをまたたく間に奪うようなことがあれば、Microsoftは再びヤフーに目を向け、最近Greenfield Onlineを買収したように、e-コマース分野の資産をさらに増強し、なりふり構わず検索市場のシェア獲得に乗り出すに違いない。
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