日本エフ・セキュアは9月9日、個人向けセキュリティ対策製品の最新版となる「F-Secure Internet Security 2009」および「F-Secure Anti-Virus 2009」を発売した。個人ユーザー市場での販売体制を強化する。
F-Secure Internet Security 2009は、ウイルス/スパイウェア/スパムメール対策やパーソナルファイアウォール、不正侵入防止、コンテンツセキュリティ、フィッシング対策機能を搭載するセキュリティ対策のスイート製品。F-Secure Anti-Virus 2009は、ウイルス/スパイウェア対策機能を搭載し、国内での販売は初となる。
2製品は、ゼロデイ攻撃など未知の脆弱性に対処する振る舞い検知機能の最新版「DeepGuard 2.0」を搭載する。従来はPC上で解析処理を行うだけだったが、最新版ではF-Secureのデータベースも参照するようにし、未知の不正プログラムであるかどうかの識別時間を数分以内に行えるようにした。
また、ウイルス検出エンジンの最適化などを図ったことで、インストールベースでのデータ総量を削減し、インストール時間やスキャン時間の短縮を実現。コンテンツセキュリティ機能では、未成年がアダルトサイトなどを閲覧しないようにカテゴリ別にサイトアクセスを制限できるほか、指定した時間帯にインターネットを閲覧させないようにも設定できるようにした。
日本エフ・セキュアは、従来から企業やインターネットサービスプロバイダー向けのセキュリティサービスを強みとしてきたが、新製品の発売で個人向け販売を強化する。ダウンロード販売では10サイト程度のオンラインショップと提携し、店頭販売では大手家電量販店4社(従来はヨドバシカメラのみ)と販売提携を結ぶ予定だという。桜田仁隆代表は、「企業向けに提供してきたノウハウを個人ユーザーにも積極的に展開することで、さまざまな脅威に対処できるようにしていきたい」と話した。
ライセンスはダウンロード版とパッケージ版の2種類で、ダウンロード版では1インストール(有効期間1〜3年)または3インストール(同)を設定する。F-Secure Internet Security 2009の価格は、1インストール有効期間1年の場合でダウンロード版が4200円、パッケージ版が4980円となっている。同社では初年度8万ライセンスの出荷を見込む。
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