日本CAは9月11日、統合ID/アクセス管理製品群の最新版となる「CA Identity and Access Management r12」を発表。第一弾としてID管理ツール「CA Identity Manager r12」を発売した。
CA Identity and Access Management r12は、IDの設定およびIDごとのアクセス権限を一元管理する。CA Identity Manager r12のほか、OSのアクセス管理ツール「CA Access Control r12」とWebサービスの認証管理ツール「CA SiteMinder Web Access Manager r12」で構成される。CA Access Control r12とCA SiteMinder Web Access Manager r12は、2009年初頭の発売を予定する。
CA Identity Manager r12では、ユーザーの特徴に応じた柔軟なプロビジョニング(IDの登録や変更、抹消)操作を可能にしたほか、WebブラウザのGUIによる操作性の向上、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)型アプリケーションへの対応を図った。また、業務システムと接続するためのミドルウェア開発キット「コネクトSDK」ではJava版を新たに提供する。
これにより、コンプライアンスやライフサイクルに基づいたID管理の効率性が高まるほか、企業での採用が広がりつつあるSaaS型オンランインサービスとの連携が強化され、社外のシステムと社内のID権限情報のやり取りを円滑に行えるという。
米CAセキュリティ・マネジメント事業部製品管理担当副社長のデイビッド・アーバイタル氏は、「SaaSやWeb2.0、SOA(サービス志向アーキテクチャ)の広がりで、アプリーション主導型のID/アクセス管理環境が求められ、さらにこれらのセキュリティ管理の自動化ニーズも高まっている。新製品はこれらのニーズに対応できることを目指した」と説明した。
さらに、国内の販売体制について日本CAでは営業および技術の担当者で構成する「セキュリティ・ソリューション営業部」を新設した。部長の佐藤輝幸氏は、「部門として(米国)本社との連携を強化することで国内市場のニーズに応えられる事業運営を目指す。運用管理製品などとセキュリティ製品を組み合わせたソリューション展開も予定している」と話した。
CA Identity Manager r12の価格は、1000ユーザーの場合で1200万円。対応環境は、Microsoft Windows Server 2003 SP2/R2/R2 SP2、Solaris 9/10となっている。
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