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データセンターの仮想化で注意すべきこと(3/3 ページ)

データセンターシステムの改善に万能薬は存在しない。エンタープライズシステムの刷新に仮想化が不可欠の技術になってきたが、警戒しなければならないこともある。仮想化の導入を計画している企業が注意すべき現実的な問題をリストアップした。

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データセンターの仮想化に必要なツールはそろっているか?

注意点その5:仮想化はIT部門のサービスレベルにどんな影響を与えるか?

 複数のワークロードを1台のサーバに詰め込んだ場合(Red Hatの新技術「Qumranet」では1台のサーバで50台余りの仮想サーバをサポートする)、物理サーバの稼働を維持することがいっそう重要になる。このため、複数のネットワーク/電源フェールオーバーシステムを備えた高可用性ソリューションの実装を、最初の段階からプランニングすることが重要だ。

 VMware ESXを採用するのであれば、予防的メンテナンスおよびディザスタリカバリを可能にするために、VMotionなどのツールを利用して最もミッションクリティカルなサーバ/サービスを再配置する計画を当初から用意しておく必要がある。

注意点その6:高度に複雑な新しい環境を(ラックサイドおよびリモートで)監視・管理するためのツールはあるか?

 サーバの仮想化では、これまで使ってきたシリアルコンソール/KVMスイッチ/LCDドローワなどのツールに頼るわけにはいかない。これらのツールは物理的なキーボード/マウスポートと(仮想ではなく)現実のOS環境を備えた従来のサーバをコントロールするのには適しているが、モニターを搭載しないブレードサーバのサービスプロセッサや、ブレードのハイパーバイザー上で動作する仮想Linux/Windowsサーバにアクセスするという目的に対しては無価値である。

 また、PDU(電源分配装置)とUPS(無停電電源装置)はインフラの重要な部分となり、個々のラック毎に管理しなければならない。このため、Opengearの「KCS」などの新しいツールを検討する必要がある。ベンダー非依存のツールも必要になる。現在はVMwareが仮想世界を支配しているが、数年後にはSun Microsystems、Red Hat、Microsoftなどもメジャープレーヤーになると予想されるため、これらすべてのベンダーの仮想環境を(ラックサイドおよびリモートで)監視・管理できることが求められるからだ。

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