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その波にのるかそるか――IT業界クラウド狂想曲オルタナブログ通信(2/3 ページ)

ITにまつわる時事ネタなどを日々発信している、ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」。170組を超えるオルタナティブ・ブロガーのエントリーの中から今週は、クラウド、法意識、Twitter、金融危機、セキュリティ、iPhoneなどを紹介しよう。

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クラウドの波へ

 ここ最近のキーワードとして出てくるのが「クラウド」だろう。しかし、関孝則氏「クラウド的な世界へ」のクラウドは川の流れのごとし?によれば、「クラウド」はバズワード化しているという。これは、Oracleのラリー・エリソンCEOによる「クラウド」という言葉の乱用批判にもつながっている(関連記事)

 関氏は引き続いてクラウドの定義のかんたんな整理で、オルタナブロガーの言葉も整理しながら、「クラウド」について分かりやすくまとめている。

 このエントリーでも触れられているが、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」で9月29日から断続的に書かれた以下のエントリーも参考になるだろう。

掲載日 エントリー名
9/29 クラウドコンピューティングへの取り組み(1) グーグル
9/30 クラウドコンピューティングへの取り組み(2) セールスフォース・ドットコム
10/2 クラウドコンピューティングへの取り組み(3) IBM
10/3 クラウドコンピューティングへの取り組み(4) サン・マイクロシステムズ

 昨今、IT業界のキーワードとして使われている「クラウド」に関連して、加藤恭子氏「きょこ コーリング」のITproにCNETやアイティメディアが参戦してクラウドを語るでは、複数のIT系ネットメディアの編集長が行った座談会の様子を紹介。業界全体でこのような企画が行われることは、珍しいことではないだろうか。

 その一方で、Microsoftがクラウドの波に乗ろうとしていることが、内田隆平氏「日本のITは世界を制す!?」のMicrosoft、クラウドを行くと、ITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」のMSがWindows Cloud投入へで紹介されている。前述のようにOracleのCEOはクラウドコンピューティングをこき下ろしたわけだが、IT業界の雄Microsoftは、その逆を行く。

 佐藤比呂志氏「隠れた財産」のクラウドDBでは、クラウド向けデータベースについて分析を試みている。

 こうしてクラウドという言葉が論じられているわけだが、高橋徹氏「代替案のある生活」のなんかねぇ〜。技術から離れていくバズワードって、つまんねぇ〜な。という意見もある。

 果たして「クラウド」は、その言葉どおり雲のように晴れてしまうのか。今後の動きから目が離せない。

法意識の違い

 丁全鋼氏「Chris Dingの思惑ブログ」のアメリカ人、日本人、中国人の法意識は、それぞれの国の法に対する意識の違いについて、ある本を軸にまとめている。それぞれ法規制はあるが、法に対する意識の違いがある。

 それぞれの国の中で完結するならばそれでもいいが、ネット社会ではそうもいってはいられない。栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」のグーグルだって客商売である(続き)では、アメリカから世界に広がるGoogleの問題点を指摘している。それは法律以前の問題だ。

 そういった意味で、大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」の地域情報を網羅しているのは、Googleよりもおばちゃんだったは興味深い。いくらネットに口コミが集約されても、かゆいところに手が届くのは昔ながらのご近所さん、なのだろうか。

 小川浩氏「Speed Feed」のGoogleの動きから見る、日本のもう一つのガラパゴスでは、アメリカのGoogleの肥大化の状況が紹介されていると同時に、日本のガラパゴス化について杞憂している。果たして日本はどうなっていくのだろうか。

進化する動画利用と、絵でやるチャット

 伊藤靖「おるたなてぃぶ思考+etc」のQRコードから携帯動画。採用も動画の時代へで紹介されているように、最近はQRコードからケータイで動画を見せるサービスが増えている。いまやそれが進んで、採用広告まで動画で配信しているのだそうだ。

 最近は動画配信がどんどん進んでいるが、伊藤氏の会社は字幕スーパー挿入機能がリリースに書かれているように、動画への字幕スーパー挿入が簡単にできるツールをリリースした。これから、このようなサービスの利用が増えていくことは容易に想像できる。

 動画ではないが、これまで文字だけだったチャットが絵でできるようになったというのが、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」の絵でやるチャット「drawr」には注目で紹介された「drawr」だ。「Twitter」のようなミニブログのイラスト版という位置付けのようだ。

金融危機とIT投資

 アメリカ大統領選が近付いている。副大統領候補演説の日は、ITmedia海外速報部・澤由紀子氏「海外速報部ログ」のTwitter、副大統領候補の討論会でぐるんぐるんスクロールにあるように、物すごい勢いでTwitterがスクロールしていったそうだ。大統領選が盛り上がっている様子がうかがえる。佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」のサラ・ペイリンそっくりさんに脱帽のような幕間狂言もあったようだ。さしずめ、日本における「ザ・ニュースペーパー(小泉元首相の物まねでおなじみ)」のような感じだろうか。

 しかし、この最中にもアメリカ発の金融危機は進行している。株価が反発したかと思えば暴落するなど、乱高下を繰り返しているのだ。

 状況を手っ取り早く理解したい読者は、佐川氏の一時間で今回の金融危機について学ぶにはを利用してはいかがだろうか。これは便利!世界地図でニュースを検索も興味深いので、合わせて読みたい。

 日本も対岸の火事ではいられない。北添裕己氏「トラパパ@TORAPAPA」の「大手だったら安心」時代の崩壊にあるように、昔は「大手なら安心」だといわれていた。だが、いまやどんな大手であってもいつ潰れるか分からない。

 では、IT業界への影響はどうだろうか。加藤和幸氏「てくてくテクネコ」の米金融危機、日本のIT業界への影響は?に氏の予想が書かれている。大手と中小とで影響に差が出るだろうとのことだ。

 永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の今こそ、IT投資で差別化を図る絶好の機会のようにIT投資をすべきだという主張もあり、筆者はこちらの意見に同感である。

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