インターネット管理組織のICANNは、エストニアのドメイン登録業者ESTDomainsに対する認定取り消し処分を一時保留とすると発表した。
ICANNは、ESTDomainsの社長、Vladimir Tsastsin氏がクレジットカード詐欺などで有罪となったことを理由に、10月28日付でEstDomainsへ認定取り消しを通告。セキュリティ企業も、ESTDomainsはマルウェアやスパム配布などに使われる多数の悪質なサイトのドメイン登録に利用されていたと指摘して、認定取り消しを歓迎していた。
しかし、EstDomainsはICANNに対して「Tsastsin氏は既に社長を辞任した」と主張。認定取り消しの解除を求める書簡を送付した。これを受けてICANNは10月29日、EstDomainsからの返答内容を検討する間、認定取り消しプロセスを一時保留とすると発表した。
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