Google、Gmailでユニファイドコミュニケーションへ参入:オンラインコラボレーションの行く末(2/2 ページ)
Google Appsのプロダクトマネジャー、ラジャン・シェース氏は、Google Appsがメッセージング/コラボレーションソフトウェア分野のライバルであるMicrosoft、IBM、Ciscoからシェアを奪うことを狙った秘密計画の存在を否定しているが、Gmailの新しい音声/ビデオチャット機能は、Google Appsを本格的なユニファイドコミュニケーション/コラボレーションスイートに押し上げるものだ。
Google Docsの現状と同じに?
シェース氏によると、Google Appsから生まれたほかの多くの機能と同様、音声/ビデオチャット機能も、Google Apps、特にGmailの中で多くの業務を処理したいという企業ユーザーの要望や問い合わせが開発の引き金になったという。「企業が現在利用している電子メールシステムよりもGmailを優れたものにできるのか」という問いに対して、Googleは「イエス」と答えているようだ。
Googleが取り組んでいるもう1つのイノベーションが、「企業のコンシューマー化」(シェース氏)である。これは、本来はコンシューマー向けの機能をビジネス環境向けに仕立て直すことを意味する。
Googleがコラボレーション分野で注目を集めるために音声/ビデオチャット機能を投入するのも結構なことだが、Microsoftの威光はまだ衰えていないようだ。
市場調査会社のHitWiseが最近、プロダクティビティアプリケーションに関する調査を行ったところ、米国でのGoogleのDocsまたはSpreadsheetsの利用は、2007年の200万ユニークビジターから2008年9月には320万ユニークビジターに増加した。
HitWiseのアナリスト、ジョン・ステュワート氏は、「この60%という成長率は確かに驚異的ではあるが、Microsoftによると、WordとExcelのアクティブユーザーが8600万人に上り、米国内での自社のビジネスも年率10%で成長しているという事実を前にすると、かすんで見える」と指摘する。
ステュワート氏は、比較的気付きにくいデータも見つけたという。Microsoft OfficeユーザーとGoogle Appsユーザーの重複に注目したところ、Google Docs & Spreadsheetのユーザーの80%は、同じ月にWordまたはExcelも使用していることが分かったのだ。もちろんこれは、ユーザーが両方を使っていることを意味している。ステュワート氏は次のような見解を述べている。
「おそらく彼らは文書の作成と編集にはWordやExcelを使用し、その後で、共有、コラボレーション、バックアップの目的でGoogleを利用しているのだろう。MicrosoftがOfficeアプリケーションのオンライン版を発表したことで、Googleのトラフィックが今後も拡大を続けるかどうか興味深いところだ」
Microsoftのユーザーが、Webベースのコラボレーション環境がどのようなものかを体験するためにGoogle Appsを試しているだけなのであれば、「Microsoft Exchange Online」と「SharePoint Online」がすべての企業で利用できるようになった今、これらのMicrosoft製品を使いたいと思うだろう。
HitWiseの調査がそれを裏付けているのだとすれば、Google Appsは厳しい状況に追い込まれるかもしれない。現チャンピオンのMicrosoftと挑戦者のGoogleの間で繰り広げられている、この壮大なプロダクティビティ/コラボレーションソフトウェアの戦いは今後、どんな展開になるのだろうか。
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