IT業界も大打撃――経済危機、政府は本当に景気対策を考えているのか?:オルタナブログ通信(2/3 ページ)
175組を超えるオルタナティブ・ブロガーが、ITにまつわる時事ネタなどを、日々発信している、ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」。今週はその中から、スパム、不況、ビジネスSNS、子供とインターネット、iPhone、IPアドレスの枯渇などを紹介しよう。
不況時に繁盛するスパム?
佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」のスパム=不況時に繁盛するものを見たとき、「おや?」と思ったが、中身を読んで納得。筆者が想像したのは、スパムメールなどのことだったが、スパムの語源ともなった食品のことだった。第二次世界大戦時に大ヒットとなり、アメリカの「安上がりな食料」の代名詞になったスパム。そして、好景気のときは見向きもされないが、不景気になるとアメリカ庶民の手はスパム缶に伸びるというのだ。
また、これに関連して、高橋徹氏「代替案のある生活」はこれがスパムメールの『スパム』の元々の語源です。ご存じでしょうけど。で、スパムを使ったコメディを紹介。
佐川氏が指摘するように、不況でも食べないと生きていけない。はたして、現在の日本におけるスパムにあたるものは何だろうか。
不況の影響
世界的な不況は、いったいいつになったら解消するのか。まったくめどが見えてこない。
岩下仁氏「グローバリゼーションの処方箋」の金融危機の本当の要因では、そもそものきっかけとなった金融危機は何が原因で起きたのか、検証を試みている。確かに、ここをはっきりさせないことには、仮に金融危機から脱しても、同じことを繰り返すことになりかねない。
今泉大輔氏「シリアルイノベーション」の転載:個人消費活性化のために「お金を借りやすくする方策」がくる米国では、アメリカの金融政策に関してのメモを披露。アメリカでは、オバマ次期大統領もチームを組み始めている。対して日本はどうだろうか。
麻生総理が打ち出した「定額給付金」が、迷走している。北添裕己氏「トラパパ@TORAPAPA」の定額給付金「全世帯に配布を」は当たり前だと思うでも指摘されるように、支給されるとすれば全所帯に給付となるだろう。しかしこの場合、ホームレスの人など、本当に支援が必要な人には給付されない可能性が高い。また、暴力などで別居している人も、受け取れない可能性がある。地方自治体からも総スカンを食っているだけに、どうなるか注視せねばなるまい。また、これに関連した妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」の「定額給付金」の目的・目標・目標要件は?も、考えさせられる内容だった。
では、実際のところどうかといえば、谷川耕一氏「むささびの視線」の融資もいいけど、本当は仕事が欲しいのにあるように、はした金が出るよりも仕事を回してほしい、というのが多くの人の希望ではないだろうか。後述するように、レイオフや内定取り消しなど、お先真っ暗なのだ……。
ここで必要となるのは、加藤恭子氏「きょこ コーリング」の予算が削られたときこそ、本当に必要なところにお金を使いたいにもあるように、どこにお金をかけるべきか吟味することだろう。それを本当は国ベースでやってほしいものであるが。
また、加藤和幸氏「てくてくテクネコ」では、ベーシック・インカムという提案もしている。以下のエントリーを見てほしい。興味深い話ではあるのだが、はたして日本で適用できるかどうかとなると、なかなか難しいかもしれない。
No. | エントリー |
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1 | なぜ今【ベーシック・インカム】なのか |
2 | 【ベーシック・インカム】消費税が50%になったら |
3 | 【ベーシック・インカム】で世の中はこう変わる |
4 | 【ベーシック・インカム】に関する質問と回答 |
5 | 【ベーシック・インカム】私たちは変われるのか。 |
そして民間企業はどうだろうか。不況による経営悪化で、新卒採用の内定取り消しといった自体が相次いで発生している。大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」の内定取消する会社の言い分では、それらの企業に対する素朴な疑問を投げかけている。新卒採用に対する企業の姿勢をあらためて問いたいものだ。
レイオフのニュースも止まらない。ついにGoogleでもという話題が、ITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」のGoogleもついにレイオフか?や、高橋徹氏「代替案のある生活」の2008年はITの終焉。これからは、ITでは儲からない。普通にやっていたならね・・・・で紹介された。高橋氏が紹介する90年周期論は、なかなか興味深かった。
ビジネスSNSに必要な機能とは
前回も取り上げたように、何人かのオルタナブロガーが、Yahoo! JAPANが提供するビジネスネットワーキングサービス「CU(シーユー)」に入っている。今回の期間でも、西本智氏「ここを隠れ家とする。」のビジネスSNS「CU」に入ってみました。が報告され、玉川岳郎氏「ニュータイプになろう!」の今日、急にCUの話題になったので、Twitterで招待してくれーと公募してみた。では、招待を求めている様子を紹介。
しかし、「CU」はまだこれからのサービスのようだ。吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」のCUをはじめとするビジネスSNSに必要な機能はは、機能がイマイチだということをリストアップして指摘している。はたして、「CU」がビジネスSNSの雄となるのか、それとも数年後には廃墟となってしまうのか。これからの動き次第だろうか。
直接は関係ないのだが、小川浩氏「Speed Feed」のケータイメールとTwitterの類似と、シンプルかつライトなコミュニケーションツールの可能性が、ビジネスSNSを考える上で重要なキーワードを提供してくれるような気がした。合わせて読んでおきたい。
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