オンラインゲームにおける5つの脅威:ウイルス拡散やフィッシング詐欺
F-Secureは、オンラインゲーム利用者が世界的に増えているとして、5つの脅威について解説と注意喚起をしている。
オンランゲームには5つの脅威が存在――フィンランドのセキュリティ企業F-Secureは12月1日、世界的に愛好者が増えているとしてオンラインゲーム利用におけるセキュリティの脅威と注意点を発表した。ウイルス感染やフィッシング詐欺などに巻き込まれる可能性がある。
脅威1:トロイの木馬
トロイの木馬ウイルスは、善意または無害のプログラムを装って標的者にアップデートやパッチのダウンロードを促す。感染すると、ユーザーネームやパスワードを盗み、本人の知らぬ間にログインするという非常にシンプルな方法でオンラインゲーマーを狙う。オンラインゲームを狙ったトロイの木馬型ウイルスは、何千種も報告されている。ゲーム上で使用されるキャラクターや通貨、武器などがオンラインで売買されて、トロイの木馬型ウイルスはこれらのデータを標的にしている。
脅威2:ファイアウォールの落とし穴
複数のオンラインゲーマーと同時に遊ぶために、多くのオンラインゲームではネットワーク環境をオープンにするように強制される。その際に誤ったファイアウォールの設定をしてしまったり、完全に切ってしまったりすることがある。こうしたケースは、家庭用のルーターやモデム上のファイアウォールを設定する際に頻発する。つまり「裸になる」ということであり、非常に危険な行為である。
脅威3:アンチウイルスソフトウェアの落とし穴
オンラインゲームを楽しむために必要なアプリケーションを動かすとPCの動作が重くなるため、オンラインゲーマーはハイパフォーマンス機器を必要とする。パフォーマンスの向上のために、一部のオンラインゲーマーはセキュリティソフトウェアのアンチウイルス機能をオフにしてしまうことがある。しかし、電子メールのやり取りやインターネットを通じてウイルスに感染する危険にさらされる。アンチウイルス機能は、プログラムを開閉する際に作動するだけなので、ゲームのパフォーマンスにはほとんど影響を及ぼさない。
脅威4:ポーカー
オンラインポーカーは、実際に金銭を賭けて遊ぶゲーム。匿名で国境を越えて金銭がやり取りされるため、オンラインポーカーを悪用すると簡単にマネーロンダリング(資金洗浄)を行えてしまう。犯人は盗んだクレジットカードなどを使って新しいアカウントを作成し、普通のプレイヤーに紛れて故意に負けるなどの悪質なプレイを繰り広げる。ルーレットなどの伝統的なオンラインカジノゲームもマネーロンダリングに悪用される可能性がある。
脅威5:キーロガー
多くのトロイの木馬にはキーロガーがプログラムされており、キーボードの入力情報を収集する。この種のウイルスに感染すると、オンラインゲーマーはログインする度にIDやパスワードなどの情報を盗まれる危険を犯すことになる。
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