日本HP、Shanghai搭載2Uラックマウント型サーバを発表――既存製品にもAMDクアッドコアモデルを追加:AdminIT Daily News
日本HPは12月1日、AMDの新型クアッドコアプロセッサおよび16のメモリスロットを備えた2Uラックマウント型サーバを発表した。
日本ヒューレット・パッカードは12月1日、同社x86サーバ製品群である「HP ProLiant」ファミリに、ラックマウント型サーバ「HP ProLiant DL385 Generation 5p(以下、「DL385 G5p」)」を加えると発表した。
DL385 G5pは、コードネーム“Shanghai”で知られる、クアッドコアAMD Opteronプロセッサの最新版を搭載する。本プロセッサの特徴である45nm製造プロセス、ネイティブ クアッドコア設計、6Mバイトキャッシュなどにより、前世代の「HP ProLiant DL385 Generation 5」(以下、「DL385 G5」)から67%の電力効率向上を果たしたという。
またDL385 G5に比べ2倍のメモリ(最大128ギガバイト)、2倍のHDD(最大16ベイ)、2倍のオンボードNIC(4ポート)を配備(HDD数、拡張スロット数とも、最大構成時にはオプション製品が必要)。従来の2.5インチSAS/SATA HDDに加え、3.5インチSAS HDDも利用できる。
日本HPでは、仮想化技術によるデータセンター統合から、中規模システムのファイルサーバまで、幅広い用途に適していると本製品を位置付ける。特に「16本のメモリスロット」を実装したことは、同型のサーバとして業界最大クラスであり、高価な8ギガバイトのメモリモジュールなどを購入することなく64ギガバイトのメモリ搭載量(4ギガバイト×16の場合)を構成できるため、低コストと高パフォーマンスを両立したとしている。
なお本発表に合わせ、DL385 G5p以外のクアッドコアAMD Opteronプロセッサを搭載したHP ProLiantサーバ(DL165、DL365、DL585、DL785、BL465c、BL495c、BL685cの各Generation 5)においても、“Shanghai”搭載モデルを一斉発売することが明らかにされた。
各製品の価格は次のとおり。出荷はすべて12月中旬を予定している。
製品名 | 希望小売価格 |
---|---|
HP ProLiant DL385 Generation 5p | 28万9800円〜 |
HP ProLiant DL165 Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 18万9000円〜 |
HP ProLiant DL365 Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 29万4000円〜 |
HP ProLiant DL585 Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 88万6200円〜 |
HP ProLiant DL785 Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 238万3500円〜 |
HP ProLiant BL465c Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 26万6700円〜 |
HP ProLiant BL495c Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 29万4000円〜 |
HP ProLiant BL685c Generation 5(“Shanghai”搭載モデル) | 122万8500円〜 |
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