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欧州フリーソフト団体ら、ライセンス侵害報告・解決のためのガイドを発表
FSFEは、フリーソフトウェアライセンスの侵害を発見した際、どう対処すべきかを助言するガイドを発表した。
Free Software Foundation Europe(FSFE)は12月8日、フリーソフトウェアライセンスの誤用を報告、解決するためのガイドを発表した。フリーソフトウェアを利用する企業や団体向けのもので、ライセンス侵害を発見した際にどうすればよいのかなどを助言している。
このガイドは、FSFEの作業部会、Freedom Task Force(FTF)とドイツを拠点とするフリーソフトウェア団体GPL-violations.orgが共同で作成したもの。両団体は、欧州におけるフリーソフトウェアライセンスに関する認知改善で戦略提携を結んでおり、このガイドはその一環だ。
ガイドは、侵害の報告、受け取った侵害報告書の取り扱い、侵害予防と修正の3つの項目で構成される。例えば侵害の報告では、「メーリングリストなど公の場での非難や容疑は不確実性をもたらすだけで解決の手助けにはならない」と助言し、その上で、対企業あるいは対組織、それぞれの場合に侵害報告書に含むべき事項をアドバイスしている。侵害報告書を受け取った際も、できるだけ非公式な場にもっていくと良いという。
このガイドは、FSFEのWebサイトで閲覧可能。
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