米Sun、3Dグラフィックに対応した「xVM VirtualBox」最新版
米Sunは、グラフィックスやネットワークパフォーマンスなどを強化した、デスクトップ仮想化技術の最新版を発表した。「Google Earth」などのOpenGL対応アプリケーションを動かせる。
米Sun Microsystemsは米国時間の12月17日、オープンソースのデスクトップ仮想化技術の最新版「Sun xVM VirtualBox 2.1」を発表した。無償版は同社Webサイトでダウンロードできる。
最新版は、グラフィックス、ネットワークパフォーマンス、ハードウェアプラットフォームサポートなどが主な強化点となる。
グラフィックスでは「Open Graphics Library(OpenGL)」向けのAPIを採用し、3Dグラフィックアクセラレーションに対応した。「Google Earth」などOpenGL対応アプリケーションをスムーズに動かせるという。
ネットワークパフォーマンスでは、動画などのリッチメディアへの対応を強化した。WindowsとLinux上のブリッジネットワーク設定により、仮想マシンで動くサーバアプリケーションを実装しやすくした。LAMPやSAMPなどのWebスタックを容易に実装できるという。ハードウェアでは、米Intelの「Intel Core i7」(開発コード名『Nehalem』)の新しいマイクロアーキテクチャのサポート、32ビットホストプラットフォームにおける64ビットゲストOSのサポート、Intelの仮想化技術「Intel VT-x」でのホストOSとしてのMac OS Xのサポートなどが強化された。
このほか、iSCSI(Internet Small Computer System Interface)をビルトインでサポート、米VMwareと米Microsoftの各仮想フォーマットのサポートも強化した。
xVM VirtualBoxは、無償版のOpen Source Editionほか、24時間365日サポート付きの有償版「Enterprise Edition」も提供される。Enterprise Editionの価格は、1ユーザー年間30ドルから。
関連記事
- コマンドラインに隠されたVirtualBoxのチューニング法
SunからリリースされたVirtualBox 2は、デスクトップユーザーに最適な仮想化アプリケーションの1つである。その構成は、GUIには使用頻度の高い機能だけを集めることでシンプル化し、より包括的な制御機能はCLIで提示する。つまり、CLIを駆使することで作業効率を大幅に改善できるのだ。 - Sun、仮想化サーバソフトと管理ツールの新版を提供開始
オープンソースの仮想化製品「Sun xVM」ラインに仮想化サーバソフトを追加し、データセンター管理ツールをアップデートした。 - SGIがOpenGLのライセンスを変更 「フリーソフトウェアコミュニティーへの大きな贈り物」
SGIがOpenGLのライセンスを変更したことは、SunがJavaをフリーソフトウェアとしてリリースしたのと同じくらい大きな出来事である。そもそも何が問題で、それをどのように解決したかという事例として見ても、今回の出来事は参考になる点が多い。 - サン、仮想デスクトップ環境統合ソフトの新版を日本で発売
サン・マイクロシステムズは3月26日、仮想デスクトップ環境統合ソフトウェアの最新版を日本で発売した。
関連リンク
Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.