米IBM、コラボ技術「Jazz」ベースのアプリケーションを発表
米IBMは、Web 2.0技術などを利用したプラットフォーム「Jazz」をベースにしたイニシアチブを発表した。
米IBMは米国時間の12月17日、自社コラボレーション技術「Jazz」を利用したイニシアチブを発表した。Rationalブランドで提供されるJazzベースのコラボレーションソフトウェアを利用して、ワークフローの自動化、ビジネスとITとの連携などを促進するという。
Jazzは同社のRational部門の最新技術で、オープンなチーム開発を促進するプラットフォーム。Web 2.0技術などを利用し、地理的に分散したチームによるリアルタイムのコラボレーションを容易にするという。
最新のイニシアチブでは、新規ビジネスチャンスへの迅速な対応、ビジネスとITリーダーによるコンセンサス構築、リスクとコストを削減した高品質なソリューションの3つを目標とする。これにあたり、新製品「IBM Rational Requirements Composer」のほか、「IBM Rational RequisitePro」「IBM Telelogic System Architect」などの既存製品を強化した。
Rational Requirements ComposerはJazzを土台とした要求管理アプリケーションで、透明性がある形でプロジェクトのスコープ定義などが可能。「Microsoft Word」と統合が可能で、各種テキストやビジュアル技術を利用してコラボレーションできるという。
Rational RequisiteProは、要求とユースケースを管理できるソフトウェアで、「IBM Rational Software Architect」との統合を強化した。Telelogic System Architectは、ITとビジネスチームの連携を強化するツールで、ビジネスの目標にあわせて投資に優先度を付けられる。
このほか、「IBM Rational ClearQuest」「IBM Rational Build Forge」「IBM Rational Asset Manager」「IBM Rational ClearCase」なども、チームの生産性を高め、望ましいビジネス要件および技術要件を低コスト、低リスクで実行するための機能が強化がされたという。
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