DTraceをサポートした「FreeBSD 7.1」がリリース
DTraceをサポートする「FreeBSD 7.1-RELEASE」が発表された。標準スケジューラを一新し、複数のプロセッサの利用が可能になった。
FreeBSD Projectは1月5日、「FreeBSD 7」系の最新の安定版「FreeBSD 7.1-RELEASE」を発表した。AMD64、i386、IA64、pc98、PowerPC、Sparc64に対応、同プロジェクトのWebサイトからダウンロードできる。スケジューラを一新し、モニタリング機能「DTrace」をサポートした。
7系の安定版としては2バージョン目となり、デスクトップ環境はそれぞれ「KDE 3.5.10」「Gnome 2.22.3」が採用された。
米Sun Microsystemsの「OpenSolaris」からモニタリング機能の「DTrace」をインポート、カーネル内部でサポートすることでシステム監視を強化した。これにより、パフォーマンスが改善するという。またi386およびAMD64の標準スケジューラに「ULE Scheduler」を採用、複数のプロセッサ/コアを効果的に利用できる。CPUバインディングとリソースのグルーピングや割り当てを行うシステムコールのcpuset(2)とcpuset(1)も追加した。
ブートローダーでは、USBデバイスからのブートのほか、マスタブートレコード (MBR) に変わるパーティションスタイル「GUIDパーティションテーブル」 (GPT) からのブートも可能となった。また、「NFS Lock Manager(NLM)」クライアントも追加されている。
各アーキテクチャ向けにISOイメージが用意されており、FTPやBitTorrent経由でダウンロードできる。最新版のセキュリティサポートは、2011年1月31日まで。
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