ニュース
「最も危険なプログラミングエラー」25種類のリスト発表:脆弱性などの原因に
サイバースパイやサイバー犯罪につながる「危険なプログラミングエラー」の上位25種類をSANSが発表した。
SANS Instituteは1月12日、ソフトウェアの脆弱性発生の原因となる「最も危険なプログラミングエラー」上位25種類のリストを発表した。
リスト作成には、米SymantecやMicrosoftなどの民間企業、カリフォルニア大学などの学術機関、米国土安全保障省の国家サイバーセキュリティ部門(NCSD)、日本の情報処理推進機構(IPA)などが協力した。「コンポーネント間のセキュアでない相互作用」「危険なリソースマネジメント」「防御の不備」の3分野にわたる計25項目を「最も危険なプログラミングエラー」として挙げた。
2008年は、このうち2項目だけで150万件のWebサイトセキュリティの問題が発生。問題のあるWebサイトを訪れたユーザーのコンピュータが、攻撃者によって「ゾンビPC」にされたとSANSは指摘。プログラミングエラーはセキュリティ問題を発生させ、サイバースパイやサイバー犯罪につながるものでありながら、コンピュータ科学の課程で広く教えられることがなく、商用ソフトウェアを手掛ける組織でも十分な検証を行っていないと警鐘を鳴らした。
今回のリスト発表に当たっては、危険なプログラミングエラーを避けるための情報も併せて提供した。「プログラミングエラーのないコードの書き方をすべてのプログラマーが知り、こうした問題を発見、修正、回避するためのプロセスをすべてのプログラミングチームが導入する必要がある」(SANSのメイソン・ブラウン局長)と指摘している。
関連記事
- バグ管理システム「Mantis」
Tracなどの著名なバグ管理システムが国内でも人気だが、Mantisもこれらと同様の機能を期待通りに完備しており、しかも無駄がない。一般的なユーザーでも利用可能なバグ管理ソフトウェアを探している開発者には最適といえる。 - MSがSDLプログラムを公開、セキュアなソフト開発を支援
11月からSDLベースの新プログラムとツールを公開し、ソフト開発段階でのセキュリティ強化を支援する。 - Webアプリの脆弱性を管理――HPが開発から運用までをカバーする新製品
日本HPは、Webアプリケーションの開発から運用フェーズまでをカバーし、脆弱性の検出と対処を可能にする製品群を発売する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.