新興市場で輝きを放つRuby:北米などの2倍以上に
Evans Dataの最近の調査によると、中国やインドなどの新興IT諸国では、Ruby言語を使っている開発者の数は北米や西欧に比べると2倍以上である。400人の開発者を対象としたこの調査では、新興市場諸国と東欧ではRuby利用に対する関心が非常に高いことが分かった。
Evans Dataが最近実施した調査では、中国やインドなどの新興IT諸国では、Ruby言語を使っている開発者の数は、北米や西欧に比べて2倍以上であることが示された。
Evans Dataの「Emerging Markets Development Survey」によると、中国、インドおよび中南米では、開発者の5人に1人以上が開発業務の一部でRubyを利用している。北米や西欧では、この割合は10%にすぎない。
Evans Dataによると、この調査は400人の開発者を対象としたもので、上記の3つの新興市場地域と東欧では、開発分野の先進諸国よりもRubyの利用に対する関心がはるかに高いことが分かったという。これらの地域では、同言語の将来についても楽観的な見方をしている。Rubyに関する楽観論は特にインドで強かったが、中国と中南米でも同言語の利用が盛んだったと同社は指摘する。
Evans Dataのジョン・アンドリュース社長兼CEOは「全般的に、スクリプティング言語の利用は、先進諸国よりも新興市場諸国の方がずっと盛んだった」と述べている。「これは、新興市場諸国の開発者の方が年齢的にずっと若く、ほかのタイプの開発よりもWeb開発にフォーカスしていることが主な理由だ」
この調査では、回答した開発者の5%は趣味としてソフトウェアを作成しており、10%はプログラマーではないけれども、仕事の一部としてソフトウェアを開発していることも分かった。また、新興市場地域の開発者の70%以上はSOA(サービス指向アーキテクチャ)の開発または導入を計画しており、26%はSOAのコンポーネントの一部を既に配備し、残りの開発者は評価あるいは試験運用の段階である。
さらにこの調査によると、全世界で開発ターゲットのプロセッサとして最も多く挙げられたのがIntelのCore 2プロセッサで、新興市場諸国では開発者の半数以上が同プロセッサをターゲットにしていると答えた。この傾向は特に中南米と東欧で強く、60%以上が同プロセッサをターゲットにしている。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
関連記事
- Rackを統合した「Ruby on Rails 2.3.0」のRC1がリリース
Ruby on Rails最新版のRC1が発表された。Rackライブラリを統合するなどアップデートされている。 - 2008年にオープンソースプロジェクトは約1万7000件、47%がCベース
Black Duck Softwareは、2008年に立ち上がった1万7000件を超えるオープンソースプロジェクトの中から、トップ10を発表した。 - MerbがRails 3に統合、人気Rubyフレームワークが合体へ
Rubyフレームワーク「Ruby on Rails」と「Merb」の両開発プロジェクトがマージされ、MerbをRoRの次期バージョンとなる「Ruby on Rails 3」に統合させることが明らかになった。