第1回 範囲選択とセル移動――Excel:あやこ先生と学ぶOfficeの便利技
初回はExcelでの「範囲選択」と「セル移動」です。「そんなのいまさら……」と思ったあなた! 意外と、効率の悪い使い方をしているものなのです。
始めまして、「あやこ先生」です。Excelのトレーニングを受けている受講者さんやお客様が操作する様子を見ていると、正直まどろっこしい操作をしている人が目につきます。連載第1回となる今回は、範囲選択や、セルの移動で動作を減らす方法を紹介します。
セル移動
もちろんクリックするだけでも、セルは移動できます。ほかにも[Home]で行頭(つまりA列のセル)や[Ctrl]+[Home]でセルA1へ、[Ctrl]+[End]でデータの最後セルへ移動するなどといった方法もあり、キーボードを使うとより便利です。
ここでは、あえてマウスを使ってデータ内を移動する方法を紹介しましょう。
- まず、データ内にアクティブセルをおきます。
- アクティブセルの境界線にポインタを合わせ、ダブルクリックするとあわせた境界線の方向のデータの最後(つまり下の境界線であれば、同じ列のデータの最終セル)に移動します。(右図参照)
これは連続しているデータをExcelが判断しているのであって、空白セルがあればその手前で止まってしまう点に注意してください。とはいえ、大きな表の作成や編集、もちろん閲覧の際にアクティブセルを動かし、見ているデータの場所を変更できるという、便利な機能です。ちなみに境界線に合わせた時のマウスポインタの形は、Office2002以降であれば図と同様ですが、Office2000の場合、白い矢印型のポインタのみとなります。
範囲選択
ドラッグで広い範囲を選択するとき、行き過ぎてしまったり、それを戻すためにまた戻りすぎてしまったりと、繰り返しマウスを上下に動かしている人がいます(あなたはどうですか? しているでしょう!)。目的の範囲を選択する方法をここで確認しましょう。
★少しずつ範囲を増やす
- キーボードの[Shift]キーを押しながら矢印キーを使う
- 広い範囲なら[Shift]キーを押しながら[Page Down][Page Up]でもOK
★始点と終点を指定
- 範囲選択したい始めのセルにアクティブセルを置き、[Shift]キーを押しながら終点となるセルをクリック
★Excelが認識する範囲を選択(表やリスト形式のデータを選択)
- [Shift]+[Ctrl]+[End]:アクティブセルからリストの終点まで
- [Shift]+[Ctrl]+矢印キー:アクティブセルからリストの矢印の方向の終点まで
★特定のルールに該当するセルだけを選択する(表内の空白セルに色を付けたり、数式のエラーが出ているセルを削除したいなど、特定のルールに該当するセルだけを選択する「ジャンプ機能」の手順)
- 選択対象が含まれる範囲を選択
- [Ctrl]+[G]で[ジャンプ]ダイアログボックスを表示
- [セル選択]ボタンをクリック
- 表示された[選択オプション]ダイアログボックスで、対象を選択し[OK]ボタンをクリック
ディスプレイの小さいノートパソコンを社外で利用する際などは、マウスでの操作を少なくしたほうがより操作しやすいもの。ちょっとルールを覚えておくと便利です。もちろん、ここに記載している以外にもいくつか方法があります。何かの操作に[Ctrl]キーや[Shift]キーを足してみると、見つかるかも?!
あやこ先生:多田亜矢子
インストラクター暦10年。デスクトップアプリケーション、基幹システムなどの操作教育および、ITリテラシー教育、コミュニケーショントレーニング、トレーナー育成など幅広いジャンルの教育経験を持つ。分かりやすく実務に役立つインストラクションにこだわり、受講者の高いリピート率を誇る。趣味はワークアウトと料理。野菜中心の「dancyuテイスト」な料理が得意。主な所有資格はHDI(Help Desk Institute)国際認定トレーナー、MCP(Microsoft Certified Professional)、MOT(Microsoft Official Trainer)2000〜2007、Microsoft Office Specialistなど。
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