フォーティネット、4つの機能を追加した新OSを公開:3年ぶりのメジャー更新
フォーティネットは、UTMアプライアンス向けOSの最新版「FortiOS 4.0」を公開。WAN最適化など4種類の新機能を追加している。
フォーティネットジャパンは4月22日、UTM(統合脅威管理)アプライアンス向けOSの最新版「FortiOS 4.0」を発表した。既存ユーザー向けのアップデート提供はすでに始めている。
同バージョンでは、新たにWAN最適化、アプリケーション制御、SSL通信の解析、データ漏えい防止の4種類の機能を追加している。
WAN最適化機能は、内部ストレージ搭載モデルや外部のストレージに接続可能なモデルで使用可能。ストレージにWebデータなどをキャッシュし、アプリケーションごとに圧縮を行うことで、WANの帯域を節約できる。効果はユーザーの環境によって異なるが、先行導入した企業ではCIFSで約50%、HTTPで約25%削減できたという。
アプリケーション制御では、Webアプリケーションの通信をシグネチャベースで監視し、機能単位で制御する項目を設定できる。約1000種のアプリケーションに対応し、国内で利用頻度の高いmixiやニコニコ動画などにも対応済み。例えばインスタントメッセンジャー(IM)では、オーディオ操作を禁止したり、ログを取得したりといった設定が可能となる。
SSL通信の解析では、SSLの復号化/再暗号化をハードウェアベースで行い、トラフィックパフォーマンスへの影響を最小化したという。Webやメール、アンチウイルスの各メニューでHTTSの解析を有効にするだけで機能する。
データ漏えい防止機能では、メールやIM、ドキュメント、圧縮データなどのデータを対象にユーザーが事前に設定したルールに基づいてコンテンツ内容を検査する。該当するデータに対しては、隔離やブロックなどの必要なアクションが取れるようになっている。
保守契約済みのユーザーは無償アップデートできる。マーケティング本部長の西澤伸樹氏は、新OSについて「OSに各機能を統合することで、ユーザーはハードウェアなどを追加投資することなく利用でき、コスト削減などのメリットを提供する」と説明している。
関連記事
- フォーティネット、大企業向けWebセキュリティアプライアンスを発表
フォーティネットは、WebアプリケーションとXMLデータのファイアウォール機能を搭載したWebセキュリティアプライアンスを発表した。 - 10Gbps超のファイアウォールとVPN、フォーティネットがUTM新製品
フォーティネットは、ハイエンドモデル用プロセッサを採用した中規模企業向けUTM新製品を発売した。 - フォーティネット、UTMの次期戦略を説明
フォーティネットジャパンは、UTM新製品と今後の事業戦略を説明した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.