豚インフルエンザの感染拡大に便乗したスパムに続き、ユーザーの不安に付け入ろうとするマルウェアが出現した。米Symantecが4月29日のブログで伝えた。
このマルウェアはメールに添付したPDFファイルの形で出回り、「Swine influenza frequently asked questions.pdf」(豚インフルエンザについてよくある質問)というファイル名が付いている。
ファイルを開くと豚インフルエンザについての解説文が現れるが、同時にAdobe AcrobatとReaderの脆弱性を突いて情報を盗み出すマルウェアに感染する。
なお、Adobeはこの脆弱性を解決するアップデートを3月に公開済み。「コンピュータの世界では、常に最新のパッチを適用して、セキュリティソフトウェアを常時更新することが、“石鹸で手を洗う”ことに相当する感染予防策になる」とSymantecは指摘する。
また、身に覚えのないメールには警戒し、添付ファイルやWebサイト、動画などへのリンクには特に注意してほしいと呼びかけている。
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