スカイフィッシュ、情報バリアフリー社会に向けた自動ナレーションソフトを発表
PowerPoint 2007のスライドショー実行時に、ノート部分のテキストを音声化し、自動で読み上げるソフトウェアをスカイフィッシュが発表した。
スカイフィッシュは5月27日、「Microsoft Office PowerPoint 2007」のスライドショーを自動でナレーションするソフトウェア「リアルナレーターズ with JukeDoX」を発表、6月1日から販売を開始する。
同製品は、PowerPoint 2007のスライドショー実行時に、ノート部分のテキストを音声化し、自動で読み上げるソフトウェア。いかにも合成音声といったナレーションになるのを防ぐため、10人のそれぞれ特徴が異なるナレーターが用意されたほか、声の抑揚やイントネーション、音質など読み上げ方法のカスタマイズも可能。
追加オプション機能として「音声スライド自動作成」「字幕表示」を用意。前者はノート部分の文章をオーディオファイルに変換し、スライド画面に貼り付けることでスライドショー実行形式ファイルを作成するもの。後者は文字通り字幕を表示させる。字幕表示はナレーションと異なる内容を表示することも可能。
価格は1ライセンス98万円。音声スライド自動作成機能や字幕表示機能はオプション扱いとなっており、それぞれ150万円、50万円。
Tech Forecast
一見すると、「何が新しいのだ」と思われるかもしれませんが、初音ミクを例に挙げずとも、合成音声はホットな技術分野です。東京大学先端科学技術研究センターの伊福部教授は今回の製品について、「このようなコミュニケーション支援技術の広がりは、今後の超高齢社会における情報バリアフリー産業の1つの方向性にもなるだろう」とエンドースメントを寄せていますが、正確かつ多彩な表現を合成音声が得れば、さらなる応用事例が登場してくるでしょう。
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