米Red Hatが支援するFedora Projectは米国時間の6月9日、Linuxディストリビューション最新版「Fedora 11」(開発コード名「Leonidas」)を発表した。プロジェクトのWebサイトからダウンロードできる。
FedoraはRed Hatの無償のLinuxディストリビューションで、半年に1度のリリースサイクルを持つ。正式版リリースは当初5月末を予定していたが、約2週間遅れての公開となった。
最新版では、デフォルトのファイルシステムにext4を採用したほか、「MinGW」によるクロスコンパイル環境が利用できるようになった。デフォルトのインプットメソッドフレームワークでは、「IBus」が新たに採用されている。
カーネルモードセッティング(KMS)の本格導入によりブートプロセスを強化、起動時間を短縮し、クリーンなインタフェースを提供する。ATI、Intel、NVIDIAなどの対応グラフィックアダプタが増えたほか、パッケージ管理「PackageKit」を使ってフォントやアプリケーションの自動ダウンロードが可能となった。
仮想化も強化点で、管理コンソールのアップグレード、仮想マシンゲスト作成ウィザードの改善、ゲストOSのSELinux統合によるセキュリティ強化などが加わっている。
デスクトップアプリケーションでは、「OpenOffice 3.1」「Firefox 3.5」など最新版を搭載した。
Fedora Projectは同時に、最新のコミュニティーポータル「Fedora Community」のβテストも開始した。コードの貢献やコミュニケーションなどのコミュニティー活動を支援するもので、最新のWebフレームワークを利用することでリアルタイム性を強化するという。
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