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2009年、デジタルサイネージのトレンドは?――携帯電話&chumby編デジタルサイネージジャパン 2009(2/3 ページ)

デジタルサイネージの最近の進化の中で見逃せないのが、携帯電話を利用したアプローチが増えていること。“身近なデータ端末”という携帯電話の特性を生かし、よりパーソナルにデータを配信しようとする新しい試みを紹介する。

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携帯メールで送ったテキストを配信、表示


来場者から携帯メールでメッセージを受け付ける。承認したもののみ配信される

 デジタルサイネージ 2009の会場に展示されているディスプレイのうち、約20台はバンテンが提供する「DSJ Vision」というシステムでつながっている。主催者からのインフォメーションや共同通信社の速報ニュースをサーバーから配信し、テキスト表示するものだ。テキストデータはそれぞれのブースで用意した動画コンテンツの上に重ねる形で表示される。異なる動画の上に、同じテキストが流れているわけだ。

 ちょっと面白いのは、会場来場者がこのテキストコンテンツに参加できること。あるメールアドレスに携帯メールを送ると、メールの内容がDSJ Vision対応のディスプレイに表示される(30文字以内)。

 このシステムを採用しているのが、福岡を拠点にデジタルサイネージを進めているCOMEL。福岡市内に500面のデジタルサイネージを設置し、地域に根ざした情報を提供する「福岡街メディア」と呼ぶ事業を進めている(参照記事)

バンテンのブースではDSJ Vision対応のディスプレイを展示している(左)。来場者から携帯メールでメッセージを受け付けている(中)。ホール入り口に設置されたディスプレイ(右)やJVCブースにも、DSJ Vision対応のディスプレイが設置されている。流している動画はそれぞれ異なるが、テキスト部分は共通だ

携帯&chumbyでデジタルサイネージ

 DNP(大日本印刷)ブースでは、「携帯のディスプレイをデジタルサイネージにしよう」という試みのデモが展示されている。

 これは、大日本印刷と日立製作所がauショップ品川店で行っていた、携帯電話の画面を利用したデジタルサイネージの試験サービス(参照記事)。日立製作所製の携帯電話を複数台横1列に並べ、1つの横長の画面のようにして広告表示を行うというものだ。データは各端末の通信機能を使ってサーバから配信しているが、microSDに入れておくこともできるという。

 実際に見てみると、サイズが小さいわりにインパクトはかなり強い。実験と同様、携帯ショップでの利用を想定しているが、横長の形を生かして「書店やスーパーなどのデッドスペースなどに設置しても面白いのではないか」と担当者は話していた。

携帯電話を横に並べて横長ディスプレイとして利用する。携帯の数が増えるほど制御が難しいそうだ。縦に並べることもできるが、設置で問題になりそうなのは電源ケーブル(左)。携帯電話1台のタイプも参考展示していた。ショップの受付などに置くイメージだという(右)

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