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PCの脆弱性は平均12件――Secuniaが試算
脆弱性の修正パッチの適用は、ウイルス対策ソフトやファイアウォールを導入すること以上に重要だとSecuniaは指摘する。
一般的なユーザーのPCには、平均で12件の脆弱性が解消されないまま残っている――。デンマークのセキュリティ企業Secuniaが、このような統計をブログで発表した。
Secuniaは、PCプログラムの脆弱性を修正するパッチの適用支援ソフト「Secunia Personal Software Inspector」(PSI)の新バージョンを提供するのにあたり、同ソフトを導入していないPCについて、どの程度パッチが適用されているかを調べた。
その結果、パッチ適用比率は平均で85%にとどまることが判明。PC1台当たりにインストールされているプログラムの平均本数を80本とすると、そのうち12本のプログラムでは脆弱性が放置されている計算になるという。さらに米国全体に当てはめると、27億2080万件の脆弱性が解消されないまま、悪用できる状態になっているとSecuniaは試算する。
同社は2008年にPCユーザーの98%がプログラムの脆弱性を放置しているという統計を発表したが、この現状は今でもほとんど変わっていないという。
脆弱性の修正パッチを適用しないと、Webサイトを見たり、PDFを開いたりしただけで、知らないうちに悪質コードをインストールされる恐れがあるとSecuniaは解説。パッチを適用することは、ウイルス対策ソフトやファイアウォールを導入すること以上に重要だと強調している。
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