オープンソースを好む中国、8割が「オープンソースを利用中」
Actuateが行ったオープンソースに関する年次調査では、新たに調査対象に加えられた中国におけるオープンソースの利用が進んでいることが分かった。
米Actuateは米国時間の10月21日、オープンソースに関する年次調査「2009 Actuate Open Source Survey」を一般公開した。第4回目となる今年は中国も調査対象に含み、北米、英国、フランス、ドイツ、中国の5カ国それぞれの状況をまとめた。
この調査は、独立調査機関のSurvey Interactiveが今年6月に行ったもの。米、英、独、仏、中国の5カ国で財務サービス、公共機関、製造業などさまざまな業種の担当者に、オープンソースソフトウェアの利用状況、採用を決定した理由などについて聞いた。中国は今年はじめての調査となる。
調査では、中国では回答者の80.3%が「オープンソースを利用している」とするなどオープンソースの利用が進んでいることが分かった。理由は、ほかの地区と同様に「ライセンスコスト」が多かった(74.5%)が、「ソースコードにアクセスできる」と回答した人も72.6%いたという。
調達の意思決定に当たり、「オープンソースは明確に選択肢に入っている」と回答した人は51.9%で過半数を占めたが、「オープンソースは優先的な選択肢」は43.3%にのぼるなど、オープンソースに好意的なことが分かった。
このほかの地区では、「オープンソースを利用している」と回答した人が多かったのは欧州大陸で、フランスでは67%、ドイツは60.6%だった。一方、英国では42.1%、北米では41%だった。「オープンソースのメリットは阻害要因を上回る」とする人は、ドイツは前年より増加し62%となったが、英国では47%となり、前年の54%から減少した。北米は56.8%で、「オープンソースのメリットが阻害要因を上回るとは思わない」とした8.4%を大きく上回った。
関連記事
- 「オープンソースの整合性と品質は改善」――Coverity報告書
Coverityが発表したオープンソースソフトウェアの品質に関する報告書によると、この3年間でコードのエラーは16%減少しており、整合性と品質が改善されていることが明らかとなった。 - オープンソース導入調査:コミュニティーより商用サポートを望む傾向が明らかに
多くの企業がオープンソースソフトウェアの利用にオープンだが、68%がコミュニティーではなく、ベンダーのサポートを望んでいるという。しかも、単一ベンダーのサポートは敬遠されているようだ。 - InfoWorld、2009年のオープンソースソフトウェア・ベスト40を発表
IDG傘下のInfoWorld Media Groupが発表した2009年のオープンソース40選には、モバイルアプリケーション開発ブームを象徴するソフトウェアも含まれるなど、新たな風が吹き始めている。 - 米Palamida、信頼できるオープンソースプロジェクトトップ25を発表
米Palamidaが発表した信頼できるオープンソースプロジェクトのトップ25には、NetBeansやEclipse、MySQLなどが挙げられている。 - 開発者はWebと動的言語を志向――調査で明らかに
最近のZiff Davis Enterpriseのリポートによると、開発者は新しいプロジェクトでWeb技術と動的言語を使いたがっているようだ。 - オープンソース:急成長のJavaScriptなど動的言語が人気
Black Duck Softwareが調査したオープンソースプロジェクトで利用される開発言語の最新動向によると、JavaScriptがトレンドとなっている。
関連リンク
Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.