ニコン、原価計算システムにOracle Database 11gを採用
光学機器大手のニコンは、ホストコンピュータ上で運用していた原価計算システムをOracle製品で刷新した。Oracle Advanced Compressionを用いてデータベースを圧縮し、原価情報の日次処理を実現しているのが特徴。
日本オラクルは12月16日、光学機器大手のニコンが、「Oracle Database 11g」「Oracle Advanced Compression」「Oracle Partitioning」を活用した原価計算システムの刷新を図ったことを明らかにした。同システムは2009年4月に本格稼働を開始している。
ニコンでは従来、原価計算システムをホストコンピュータ上で運用していたが、2007年ごろから同システムの刷新に着手。原価計算システムは、大量のデータから一定時間内で結果を算出する必要があるため、大容量の表や索引を論理構造を維持したまま小さく管理しやすいパーティションに分割することで検索性能を向上させるOracle Partitioningと、データ圧縮を行うOracle Advanced Compressionを活用し、高い処理性能を持つデータベースを構築した。Oracle Advanced Compressionはデータベースの格納データをブロック単位で圧縮し、パフォーマンスを向上させる機能で、ニコンのケースではデータ容量が75%削減されたという。
同システムのハードウェア構成は、サーバが富士通のUNIXサーバ「SPARC Enterprise M4000」、ストレージが「ETERNUS4000モデル500」とされており、Soalris 10上でOracle Database 11gが稼働しているとみられる。
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