シトリックス、企業のモバイル業務遂行を見据えたソリューションを発表
シトリックスは、Citrix DazzleとCitrix Receiverにより、仮想デスクトップのセルフサービス化とモビリティ性を同時に進める姿勢だ。
シトリックス・システムズ・ジャパンは12月25日、「Citrix Dazzle」および「Citrix Receiver」の最新版などを発表した。
Citrix Dazzleは、Citrixが進める「Citrix Delivery Center」構想のストアフロントとして機能するもの。Citrixは仮想化技術を用いてサーバの仮想化だけでなく、デスクトップの仮想化、さらにアプリケーションの仮想化を図り、それを適切な形でエンドユーザーにデリバー(配信)することを基本戦略としている。iTunes Music Storeで音楽が購入できるように、Citrix Dazzleは任意のシステムやアプリケーション、仮想デスクトップをエンドユーザーが選択的に利用できるための仕組みとなる。
一方、Citrix Receiverは、クライアント側をマルチデバイス対応にし、多様なワークスタイルで仮想デスクトップの利用を促進させるためのもの。同ソフトウェアがインストールされたデバイスであれば、MacやiPhoneなどからもCitrix Delivery Centerから配信されるサービスを利用できる。こちらの狙いは数多くの通信端末でデスクトップ仮想化を提供する点にある。
これらの仕組みにより、エンドユーザーは自分が選択した任意のデバイスで、会社のアプリケーションやデスクトップへアクセスできることになる。モバイル業務遂行環境への関心が高まる中で注目したいところだ。
両製品とも、Citrix XenDesktopまたはCitrix XenAppのユーザーは無料で利用可能。現時点で利用できるのはDazzleのWindows版(英語版)とReceiverのiPhone版(日本語版)だが、今後、DazzleのMac版などが登場する予定。なお、BlackberryとAndroidに対応するReceiverのテクニカルプレビュー版の提供も開始されており、主要なクライアント環境の対応が完了するのは2010年内とみられる。
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