プロ用ツールとしてのTwitter
エフセキュアのセキュリティ研究所主席研究員、ミッコ・ヒッポネン氏がTwitterについて(今さらではあるが)考察している。これからTwitterをはじめようかと考えている方に彼の口からTwitterの魅力を語ってもらおう。
わたしはソーシャルネットワークのファンだったことは一度もない。
Facebookには参加していない。MySpaceにも。LinkedInにも。
しかし昨年、Twitterとかいうものを見てみようと考えた。
Twitterが有益かどうかを見極めるため、2009年末までの2カ月間をお試し期間とした。そしてもし、役に立つとは思わなければ、使用するのはやめようと考えた。
試用期間中、Twitterはほかのソーシャルネットワークとはかなり異なることが分かった。これはプロフェッショナルツールとして、実際かなり有益だ。
多くの人々は、Twitterがいったい何なのか本当には理解していない。これらの人々は、ほかの人々に自分たちの日々の雑事(「朝食にコーンフレークを食べた!」)について語ることができるシステムだと考えている。これはTwitterの用途ではない。
Twitterは専門家が自分自身の分野で、重要な展開に対するメモやリンク、示唆などを共有する時、最高の状態となる。
データ保護の分野では、新たな脆弱性に関するメモかもしれない。突発的な事件。フィッシングの実行。あるいはほかの何かかもしれない。
そして今日では、それについて最初に耳にする場所はTwitterなのだ。ニュースでもなければ、ブログでもない。Twitterだ。
わたし自身、Twitterで5000人のフォロワーを獲得しており(ありがとう!)、続けていこうと考えている。
そしてTwitterで素晴らしいのは、サインアップする必要がないということだ。すべてパブリックなのである。
皆さんは単に誰かのつぶやきを閲覧するか、search.twitter.comでグローバルサーチを行えばよい。
Twitter以前は、何か重要なことが進行している場合、最初の警告とそれに関する最初の議論は、メールや閉鎖的なメーリングリスト、テキストメッセージなどを介してプライベートに行われた。現在、多くはTwitterで、パブリックに起きる。そして、それをフォローするのにTwitterアカウントを持つ必要さえないのだ。
例として。仮にTechCrunchのような主要なWebサイトがハッキングされた場合、Twitterで「TechCrunch hacked」と検索することで、一番最初の警告を見、何が起きているのかを読み、専門家の最初の意見を得ることができるだろう。
そして最高の側面は、Twitterにはコンピューターセキュリティ分野の興味深い人々が大勢いるということだ。
サインオフ
ミッコ
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