Oracle、「OpenSolaris」を継続すると約束
Sunの買収完了後の将来が懸念されていたOpenSolarisについて、Oracleがユーザーグループからの質問に答えた。「ポジティブでシンプル、ストレートだった」という。
米Oracleによる米Sun Microsystemsの買収完了後、Sunのオープンソースプロジェクト「OpenSolaris」の将来がコミュニティーから心配されていたが、Oracle代表者は2月26日のミーティングでOpenSolarisの提供を継続することを約束した。
OpenSolarisをめぐっては、コミュニティーグループ「OpenSolaris Governing Board」のピーター・トリブル氏が2月18日、自身のブログにて「Oracleはどこにいる?」としてOracleが自分たちコミュニティーの問いかけに応じていないことへの懸念を記していた。買収完了後に今後の統合計画を発表した際、OpenSolarisという文字はスライド上にはあったが、言及されることはなく、その後もコミュニティーに対して沈黙を保っている、というものだ。それ以前にも、別のOpenSolaris開発者が公開書簡にてOracleに質問を行っていた。
トリブル氏は2月26日付のブログにて、IRC上で開かれたOpenSolarisの年次会合で、Oracleのダン・ロバーツ氏がユーザーグループからの質問に答えたと報告、「ポジティブでシンプル、ストレートだった」と評価している。IRCのログによると、ロバーツ氏は今後も無料のコミュニティー版の提供を継続すること、活発にサポートしコミュニティーに参加すること、Sunよりも多くの額をSolarisに投資すること、「OpenSolaris 2010.03」をはじめバージョンリリースを続けることなどを明らかにしている。
Oracleは自社Webサイトで「Service Life Status for OpenSolaris Operating System Releases」として、OpenSolarisの今後のサポートポリシーを一部公開している。サポートは、次のリリースが公開されるまでの「GA(一般提供)」、GA終了後の2年6カ月間の「Post End of Version(EOV)」、EOV終了後の2年間の「Sun Spectrum End of Service Life(SS-EOSL)」の3段階となっており、2009年6月にGAとなった「OpenSolaris 2009.06」の場合、EOVは2012年6月1日、SS-EOSLは2014年6月1日となっている。
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