Smalltalkのオープンソース実装「Pharo 1.0」が登場
オープンソースのSmalltalk実装である「Squeak 3.9」から派生したSmalltalk実装「Pharo 1.0」が公開された。iPhone/iPad向けアプリケーションの開発も可能だという。
オブジェクト指向プログラミング言語「Smalltalk」のオープンソース実装「Pharo」を開発するPharo Projectは4月15日、初の正式版「Pharo 1.0」を公開した。ライセンスはMIT Licenseを採用、プロジェクトのWebサイトからダウンロードできる。
Pharoは2008年5月に同じくオープンソースのSmalltalk実装である「Squeak 3.9」から派生したSmalltalk実装で、シンタックスハイライトやリファクタリング、ユニットテスト、ソースコード管理といった機能を備えた統合開発環境(IDE)やウィジェット/ダイアログライブラリが含まれる。WindowsおよびLinux、Mac OS X向けバイナリとソースコードが提供されており、iPhone/iPad向けアプリケーションの開発も可能だという。
Pharo 1.0ではバグ修正に加えて重複したコードなどの削除が行われ、コード全体がよりクリーンなものとなっている。また、ツールバーやマージツールといった新たなウィジェットが追加され、ルック&フィールが改善されているほか、UIBuilderの改良も行われた。メニューの再構成や整理などにより使い勝手が向上、テーマシステムも利用できる。実行速度の向上や正規表現やハッシュ機能(MD5/SHA1)を提供するパッケージの追加など、機能強化も行われている。
コードのライセンスも整理され、主要なコードはMIT License、一部にApache Licenseのコードが含まれる、という形態となった。以前のバージョンに含まれていた、それ以外のライセンスのコードについては削除され新たに書き起こされている。
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