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日立の仮想化機構「Virtage」がOracle RACの稼働環境に認定:ソリューションセンターも開設
ハードウェアを論理分割して利用する日立独自の仮想化機構Virtageが、Oracle RACの稼働環境として認定された。
日立製作所(日立)は6月13日、同社のブレードサーバ「BladeSymphony」が備える仮想化機構「Virtage(バタージュ)」が、Oracle Databaseのクラスタリング技術「Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)」の稼働環境として認定されたと発表した。検証は日立と日本オラクルが共同で実施した。
本認定に基づき両社は、「日立―オラクルVirtageソリューションセンター」を同日付けで開設する。同センターでは、VirtageをOracle DBやOracle RACと組み合わせてシステムを構築する際のコンサルテーションや事前評価を実施する。東日本大震災を受け、企業の事業継続に対する意識の高まりに応えるため、BCPを実現するシステム構成の提案も行っていくという。
なおVirtageは、サーバのハードウェアリソースを論理的にパーティショニングし、OSに割り当てる仮想化方式。バーチャルマシンがI/Oをエミュレートする方式のVMwareやHyper-Vに対し、Virtageは直接I/Oをコントロール(パススルー方式)するため、オーバーヘッドが少ないという特徴がある。また(ハードウェアを論理分割しているため)仮想サーバの独立性が高く、I/Oの障害が発生しても影響範囲が小さい。Virtageで定義した仮想サーバをさらにVMwareやHyper-Vで仮想化するという「二層仮想化」も可能だ。
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