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偽ウイルス対策ソフトの犯罪集団、国際捜査で摘発――被害総額は7400万ドル余りに
FBIは偽ウイルス対策ソフトの販売にかかわっていた2つの国際サイバー犯罪集団を摘発し、ラトビアで2人を逮捕したと発表した。
米連邦捜査局(FBI)は6月22日、ウイルス感染警告をでっち上げてユーザーを脅す偽ウイルス対策ソフト(スケアウェア)の販売にかかわっていた2つの国際サイバー犯罪集団を摘発したと発表した。
偽ウイルス対策ソフトはWebサイトなどを通じて感染し、ユーザーのコンピュータからウイルスを削除するためと称して有料の製品の購入を迫り、場合によってはコンピュータを使えない状態にしてしまう。今回摘発された組織による被害者は100万人を超え、被害総額は7400万ドル余りに上るという。
FBIはドイツ、オランダなどの欧州各国およびウクライナ、ラトビアなどド12カ国の捜査機関と協力して「Operation Trident Tribunal」作戦を展開。これまでに40台以上のコンピュータやサーバの押収、銀行口座の差し押さえなどを行い、ラトビアで2人を逮捕した。
この2人は広告業者を装って米ミネアポリスの地元紙のWebサイトにホテルチェーンの広告を掲載させ、その後この広告のコードを書き換えて、同サイトのユーザーを悪質なソフトウェアに感染させたとされる。
犯罪の規模が大きいことから、各国の捜査機関は現在も捜査を継続している。
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