全世界のデジタル情報量、2020年には40ゼッタバイトに
IDCはデジタルユニバースに関する最新調査結果を発表した。新興市場におけるデータ生成量が急増していることなどが分かった。
米EMCは12月11日(現地時間)、調査会社の米IDCに委託して実施したデジタルユニバース(全世界で生成あるいは複製されたデジタル情報の総量)に関する調査の結果を発表した。2020年にデジタルユニバースの規模は40ゼッタバイトに達し、世界の全人口1人あたり約5247ギガバイトのデータを保有する量に相当するという。
過去2年間でデジタルユニバースは倍増しており、2012年には2.8ゼッタバイトになるとIDCは予測する。特にマシン生成データがけん引しており、デジタルユニバースに占める割合が2005年の11%から2020年には40%にまで上昇すると見ている。
加えて、新興国におけるデータ量増大にも着目。新興市場のデジタルユニバースは、2010年は23%だったが、2012年は36%となり、2020年には62%に達するとIDCは予測する。現時点の構成は、米国が32%、西ヨーロッパが19%、中国が13%、インドが4%、そのほかの地域が32%で、2020年には中国だけで世界のデータ量全体の22%を生成するという。
一方で、データの活用は進んでいないのが現状だ。2012年のデジタルユニバースの23%(643エクサバイト)は、ビッグデータとして活用可能でありながら、タグ付けされているデータはその3%にとどまり、分析が行われているデータの割合は1%未満だという。
また、デジタルユニバースで保護されるべきデータの割合は、2010年には全体の3分の1未満、2020年には40%を超えるとしているものの、2012年にデータ保護が行われているデータは全体の20%に満たない。高度化する脅威やセキュリティスキルの不足、セキュリティのベストプラクティスが消費者や企業で順守されていないなど、さまざまな問題によってデータ保護がより困難になっているとIDCは見ている。
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