App Storeからアプリを削除されたAppGratisのCEOが経緯を説明 Appleに「話し合いを」
Appleの開発者ガイドラインに違反するとしてアプリストアから削除されたAppGratisの開発者が、Appleがアプリを承認した数日後に釈明の機会なしに削除した経緯を説明し、復活に向けた話し合いを求めた。
米AppleのモバイルアプリストアApp Storeから先週末に削除されたiOSアプリAppGratisのメーカー、仏iMediappのシモン・ダウラCEOは4月9日(現地時間)、アプリが削除された経緯を公式ブログで説明し、削除取り消しに向けた話し合いをAppleに呼び掛けた。
この件については、米AllThingsDが8日に報道し、削除の理由はAppGratisがApp Storeの開発者ガイドラインの2つの項目、2.25と5.6に違反したためというAppleのコメントを伝えた。
2.25は「App Storeと同じもしくは紛らわしい方法で自社製品以外のアプリの販売を促進する表示をするアプリは却下される」というもので、5.6は「アプリは広告、プロモーション、ダイレクトマーケティングを目的としたプッシュ通知を行ってはならない」というものだ。
AppGratisは2009年から提供されている、App Store上のサードパーティーアプリを1日に1本、無料あるいは割引価格で提供する“アプリ紹介アプリ”。現在1200万人以上のユーザーが利用している。ダウラ氏は、AppGratisはAppleが指摘する2項目に違反してはいないと説明している。
ダウラ氏によると、2011年にアプリをアップデートした際、App Storeのレビュー担当者からガイドラインに抵触する可能性を指摘されたが、機能を説明した結果、最終的にアプリは承認された。
次のアップデート(バージョン3)もiPhone版は昨年11月に、iPad版は4月4日に承認された。ダウラ氏は、Appleからの承認メールを公開し、この日付の翌日にAppleがAppGratisの削除を決めたことに戸惑っていると書いている。
同氏によると、Appleがアプリを削除する前にAppleのレビュー担当者から電話があったが、機内だったために受けられなかったという。その後、説明の機会のないままアプリが削除されてしまった。電話してきた担当者は、これまでAppGratisのストアへの登録に関連して交流のあったメンバーとは異なる人だったという。
アプリが削除された現在も、既存ユーザーへのサービス提供は継続しており、今後も継続するとダウラ氏は約束し、「もしAppleの関係者でこのブログを読んでくれて、話し合いに応じてくれる人がいれば、すぐにでもクパチーノに飛んでいきます」と話し合いを求めている。
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