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JR東日本が「iPad mini」を全面導入した理由iPadでGO!(1/2 ページ)

全乗務員(運転士・車掌)にiPad miniを携行させると発表したJR東日本。大規模導入の背景や、これまでに見えてきた成果とは。同社の担当者に聞く。

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※写真はイメージです

 JR東日本が全ての運転士と車掌にタブレット端末を携行させる――今年5月、そんなニュースがIT業界の話題をさらった。導入するのは約7000台のiPad mini(Wi-Fi+Cellularモデル)で、2013年度中に全乗務員への展開を目指すという。

 同社はなぜこれほどまでの大規模導入を決めたのか。また、実際に導入をスタートして得られた感触とは。JR東日本でiPad mini導入を主導した担当者に聞いた。


きっかけは「ダイヤの乱れ」と「運転時刻表」

――乗務員へのタブレット配布を決めた理由は何でしょうか。

JR東日本 当社の乗務員は通常、自分が担当する列車だけの運転時刻表を携帯していますが、ダイヤが乱れた時などには予定外の列車を担当することがあります。その際に、対応する列車の運転時刻表をスムーズに渡せるようにするのが最大の目的でした。

 従来はそうした際、ファクシミリで運転時刻表を送っていました。しかし、ダイヤが乱れている中では、わざわざ紙面を受け取るのにも時間がかかってしまいます。そこで乗務員にタブレット端末を携行させ、データで運転時刻表を送るようにすれば、緊急時の対応をスピードアップできると考えたのです。

――JR東日本は中長距離路線から地方の在来線まで、幅広い路線を管理しています。今回、一部の路線や区間だけでなく、全社的な導入に踏み切った理由は何でしょうか。

 当社が管理している路線では、1つの路線を複数の乗務員職場の乗務員で担当しているケースがほとんどです。したがって、限られた範囲でタブレット端末を導入するよりも、全社で一斉展開するほうが効果が高いと判断しました。

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緊急対応時のiPad mini活用イメージ

――端末選定はどのように行いましたか。

 タブレットの導入を決定してからは複数の端末を比較検討し、携行性や視認性、操作性などを総合的に評価してiPad miniを選びました。特にiOS端末を選ぶ決め手になったのは、業務での導入事例が最も多く、動作の安定性が高く、セキュリティ面でも不安が少ないと判断したためです。

 また、バッテリーの持ち時間も評価しました。そもそも今回は異常時に使うためのツールとして導入するので、いざという時にバッテリー切れで使えないことなどあってはなりません。iPad miniの採用が決まってからも、ソフトウェアの仕様や運用方法を工夫するなど、バッテリー消耗を極力抑えられるよう調整を続けました。

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