「中堅中小企業のクラウド利用は間違いなく広がる」――Parallels・スティーンCEO
OS仮想化ソフトで知られるParallelsのバーガー・スティーンCEOが来日。日本の中堅・中小企業のクラウド利用状況や、同社のサービス戦略について説明した。
仮想化ソフトやサービス事業者向け製品を手がける米Parallelsのバーガー・スティーンCEOが9月27日に都内で会見し、中堅・中小企業(SMB)のクラウド利用状況と同社の事業戦略について説明した。
「SMBのクラウド利用は間違いなく広がっていく」――スティーンCEOは、日本のSMBのクラウド利用状況を調べた「Parallels SMB Cloud Insights 日本版 2013」の結果を引用してこう話した。同調査によると、日本のSMB向けクラウドサービス市場は2013年夏時点で1680億円規模(前年比25%増)。2016年には2560億円規模まで拡大する見込みだという。
この背景として、SMB1社当たりが利用するクラウドサービスの増加を挙げる。スティーンCEOによると、09年時点でSMBは1社当たり平均1個のクラウドサービスを利用していたが、13年には平均2.5個に増加しており、16年には平均5.1個になると見込まれるという。
Parallelsは個人向けOS仮想化ソフトで広く知られるが、同社の売り上げの3分の2は法人向け製品が占める。具体的には、サービスプロバイダー向けプラットフォーム「Parallels Automation」やサーバ/アプリケーション管理製品「Parallels Plesk Panel」などの提供を通じ、インターネットサービスプロバイダーのSaaS(Software as a Service)ビジネスを支援しているという。
「日本のSMBが利用するクラウドサービスの数は今後も堅調に増えていく。新しいクラウドアプリケーションのニーズも非常に高い」とスティーンCEO。そうしたニーズを踏まえ、同社は日本のサービス事業者のSaaSビジネスを支援していく考えだ。
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