Rap Geniusの共同創業者、不適切なコメントで取締役を辞任
Rap Geniusに転載されたサンタバーバラ乱射事件の容疑者による独白文に付けた不適切な注釈が問題になり、共同創業者が取締役を辞任した。
“ラップ歌詞のWikipedia”とも呼ばれる米人気サービスRap Geniusの共同創業者、マボド・モガダム氏が同社を辞め、取締役も辞任した。同氏があるコンテンツに追加した注釈が不適切だったためと、共同創業者のトム・レーマンCEOが5月26日(現地時間)、「News Genius」の投稿で発表した。
Rap Geniusは2009年にスタートしたラップの歌詞を解説するサービス。大手VCのAndreessen Horowitzなどから出資を受けている。掲載された楽曲の歌詞についての解説をWikipediaのように共同で追加していくというものだ。2013年には歌詞ではなく、スピーチやインタビュー記事などに注釈をつけていく「News Genius」が追加された。
問題になったのは、News Genius上のエリオット・ロジャー容疑者の独白文にモガダム氏が付けた複数の注釈。ロジャー容疑者は、23日に西部カリフォルニア州サンタバーバラで発生した乱射事件の犯人とみられている。この事件では、6人が亡くなり、13人が負傷した。ロジャー容疑者もこの事件で自殺した。
モガダム氏による問題になった注釈は既に削除されているが、米ゴシップメディアのGawkerが掲載したスクリーンショットによると、「ロジャーの姉妹はすごくセクシーだったんだろう」などとなっている。
レーマンCEOは、「この注釈が初心者によるものだったとしたら、コミュニティーリーダーが削除し、なぜ不適切かを注釈者に説明しただろう。Rap Geniusのモデレーターによるものだったとしたら、モデレーターを辞めてもらっただろう。Rap Geniusのオリジナルリーダーであるマモドも例外ではない」と説明している。
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