Oracle創業者のラリー・エリソン氏がCEOを退任 会長兼CTOに
Oracleの創業CEO、ラリー・エリソン氏がCEOを退任し、会長兼CTOに就任する。今後は製品開発などにフォーカスするが、引き続き会長として新CEOのサフラ・カッツ氏とマーク・ハード氏と3人のマネジメントチームで同社を率いる。
米Oracleは9月18日(現地時間)、創業者のラリー・エリソン氏(70)がCEOを退任し、取締役会長およびCTO(最高技術責任者)に就任すると発表した。同氏は1977年にOracleを立ち上げて以来の、同社の唯一のCEOだった。
後任CEOは現社長兼CFO(最高財務責任者)のサフラ・カッツ氏(52)と、現社長のマーク・ハード氏(57)が共同で務める。カッツ氏が製造、財務、法務を統括し、ハード氏が販売、サービス、ビジネスを統括する。2人は「共同社長」という肩書だったが、CEOには「共同」はつかない。CEO交代は即日実施される。
現会長のジェフ・ヘンリー氏は副会長に就任する。
エリソン氏はCTOとして製品エンジニアリング、技術開発、事業戦略にフォーカスし、今後もフルタイムで働くという。
同氏は発表文で、「サフラ(カッツ氏)とマーク(ハード氏)は今後、私にというよりOracleの取締役会に報告することになる。われわれ3人はここ数年協力してしてきた。当分はこのチームでやっていく。このマネジメントチームを適切に維持することが常に私の最優先事項だ」と語った。
エリソン氏は現在、Oracle株式の約25%を保有する最大株主。3月に米Forbesが発表した長者番付では、推定資産480億ドルで5位だった。アメリカスカップに毎回出場するヨットチームのオーナーとしても有名だ。また、米Appleの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏の友人としても知られる。
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