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「スター・ウォーズ」「トロン」を手掛けた日本のCGスタジオが“システム大刷新”に踏み切った理由:有名CGアニメの舞台裏(4/4 ページ)
「トランスフォーマー プライム」「シドニアの騎士」など多くのCGアニメ制作を手掛けるポリゴン・ピクチュアズは、さらなる大規模・ハイクオリティーな作品づくりに向けてシステムを大きく刷新したという。その全貌とは――。
「1週間後に追加機能がほしい」と依頼されることも システム開発もスピード重視
ポリゴン・ピクチュアズの社内システム構築で特徴的なのが「スピード」を徹底的に重視していることだ。Pizmo 2.0の構築も3カ月程度で完了させたほか、従業員から日々寄せられる「1週間後に追加機能がほしい」といった依頼にもできるだけ早く対応しているという。
「CG制作自体はクリエイティブな作業だが、制作ソフトが難しかったり扱うデータが大量かつ複雑だったりするため、われわれが用意する補助ツールがないとものすごく大変な“労働作業”になってしまう。社内システムの開発がアーティストの生産性向上に直結している」(山森さん)
Pizmoをはじめとする各種システムは、今秋から放送される宮崎吾朗監督によるTVシリーズアニメ『山賊の娘ローニャ』(NHK BSプレミアム、10月11日から)の制作でもフル活用されているという。
「当社が映像制作を“生産活動”としてとらえる中で、テクノロジー部としてはそれを最適化・効率化するためのツールをどんどん作っていきたい」と山森さん。同社は今後も高度なDBシステムを活用し、大規模・ハイクオリティな映像制作にチャレンジしていく考えだ。
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