Facebook、匿名ディスカッションアプリを準備中?──米報道
実名でのアカウント作成を義務付けているFacebookが、特定のテーマについて匿名で話し合える単体アプリを開発中であるとNew York Timesが報じた。
米Facebookが匿名で話し合えるスタンドアロンアプリを向こう数週間中に公開する──。米New York Timesが10月7日(現地時間)、この件に詳しい2人の匿名希望の情報筋の話としてこう報じた。
このアプリは「Facebookメッセンジャー」や「Slingshot」と同様の単体アプリだが、Facebook上でアカウント名とは別の仮名を使ってユーザー同士でコミュニケーションできるという。
アプリ開発を統括するのはFacebookが1月に買収したソーシャルアプリメーカーBranchの創業者、ジョシュ・ミラー氏。Branchは、Twitterアカウントで招待制でテーマについてディスカッションするためのツールや、ネット上の様々なニュースについてユーザー同士でディスカッションするiOSアプリなどを提供している。
Facebookの新アプリがどのようなものになるかは不明だが、例えば特定の病気についてのコミュニティーを立ち上げ、そこで匿名で話し合えるといったサービスが考えられる。米Reutersは3日、Facebookがヘルスケア関連のサポートコミュニティーを準備中と報じている。
Facebookはユーザーを悪意あるユーザーから守る目的で、基本的に実名でのアカウント作成を義務付けているが、今年5月には、サードパーティー製アプリに匿名でログインできる「Anonymous Login」機能を追加するなど、柔軟な対応もみせている。
先日には実生活での名前のアカウントを停止されたドラァグクイーンらの抗議運動を受け、実名ポリシーは維持するものの、審査プロセスを改善すると約束している。
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