ニッカウヰスキー、ウイスキーの樽貯蔵システムをオープンシステム化
伊藤忠テクノソリューションズが、ホストコンピューターで稼働していたウイスキーの生産管理システムをオープンシステム化。運用保守コストが従来の半分以下に。
ドラマ「マッサン」の影響もありウイスキー業界が好調だ。特にモデルとなったニッカウヰスキーは創業80周年および創業者の竹鶴政孝生誕120周年にも当たり「竹鶴」ブランドを中心にマーケティングを強化している。
アサヒグループホールディングスが2015年2月に発表した平成26年度決算によれば、「洋酒」の売り上げは447億円(前年比18.4%増)と大きく伸ばした。2016年は3.9%増となる465億円を目指している。そんな歴史と伝統のあるニッカウヰスキーだが、ウイスキーの生産管理システムは2014年11月に刷新した。新システムは余市蒸留所を始め宮城峡、栃木、弘前にある工場と本社をつないでいる。
樽貯蔵システムは、樽の作成や仕入れ時の情報登録から設置場所、空き樽の管理を行い、樽詰め、詰め替え、転送、樽出し(出荷)までの受払管理や、製造過程での液体採取や戻し、蒸発、損壊による中身亡失など原酒の情報管理までを行うシステムだ。これまでホストコンピューターで動かしていたが、オープンシステムへと移行した。アサヒグループホールディングスでは稼働中の全ホストコンピューターを2015年12月までにオープン化する予定で、樽貯蔵システムはそのモデルケースとなる。
オープンシステムへの移行により、アサヒグループ全体で利用している統合サーバ、統合ストレージ環境での樽貯蔵システムの管理が可能となった。また、特定のシステム言語の知識が不要となったことで運用スタッフの固定化が解消された。この結果、システム運用や保守コストは従来の半分以下に削減できたという。
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