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大阪大や九州大で新型スパコンが相次ぎ稼働
NEC製の最新モデル「SX-ACE」が3月から本格稼働し、プラズマ物理のシミュレーション研究や大気・海洋の大規模シミュレーションなどに活用される。
NECは4月27日、ベクトル型スーパーコンピュータの最新モデル「SX-ACE」がレーザーエネルギー学研究センターと九州大学応用力学研究所で本格稼働を開始したと発表した。
大阪大では32ノード(最大理論性能値8.2テラフロップス)が導入され、高強度レーザーを照射した場合のプラズマ物理のシミュレーション研究に活用される予定。エネルギーや物質の創出やレーザー宇宙物理などの学際的な新領域の開拓を目指す。長友英夫准教授は「高度にチューニングすることなく、数値モデルが入り組んだ複雑なコードを高速に計算できるようになり、カタログ値だけでは表せない実用性能を体感している。消費電力も想定より少なく、経費を抑えた運用が期待できる」とコメントしている。
また、九州大学応用力学研究所には16ノード(同4.1テラフロップス)が導入され、数値風況アセスメント(大気乱流シミュレーション)や大気環境シミュレーション、海況予測シミュレーションなどに利用されるという。陸上や洋上への風車群の導入、黄砂やPM2.5といった微粒子飛来の影響予測、海洋汚染の解明等への貢献が期待される。内田孝紀准教授は、「膨大なシミュレーション結果を精査することで、いまだ不明な点が多い局所域スケールの大気乱流場の正確な把握につながるだろう」とのコメントを寄せた。
NECではSX-ACEの後継モデルの開発も表明している。
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