じぶん銀行は6月14日、スマートフォンアプリとトランザクション認証を使った「スマホ認証サービス」を開始した。ネットバンキングなどで問題化している不正送金被害への対策になるという。
新サービスは、VASCO Data Securityのソリューションをベースに、暗号化された取引データの一部を認証に用いて取引内容の改ざんの有無をサーバ側が検証できる仕組みを利用する。PC利用時は、ユーザーが振り込み内容を入力した後にスマートフォンアプリにログインして承認すると、取引処理が実行される。スマートフォン利用時はアプリで取引内容を確認して承認を行う。内容入力後、一定時間内に承認しないと取引処理が取り消される。
同行によれば、トランザクション認証をスマホアプリに組み込んだサービスは国内銀行では初めて。第三者が正規ユーザーになりすまして行う不正アクセスや、サイバー犯罪者が通信内容を盗聴したり改ざんしたりする「中間者攻撃」による被害を防ぐことができると説明している。
14日から利用できるのはAndroid向けアプリ。iOS向けアプリは近日中にサービス提供を始める。
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