怪しい動きを見つける――日本HPがセキュリティ対策を拡大
ウイルスやサイバー攻撃を未然に防ぐだけでなく、侵入された脅威を迅速に検知して被害を抑止する対策製品を新たに展開する。
日本ヒューレット・パッカードは7月3日、セキュリティ対策の新たな製品群を発表した。サイバー攻撃などの情報を活用して既存の対策では阻止できない脅威を迅速に検知し、被害を抑止する仕組みを提供するという。
新製品の1つとなる「HP ArcSight User Behavior Analytics」ではセキュリティ分析を手掛けるSecuronixと連携し、ネットワークなどにおけるユーザーの動きを可視化する。通常とは異なる兆候を検知し、悪意のある行動を見つけ出す。
またクラウド環境向けには、データを自動的に暗号化してクラウドの利用時・非利用時を問わず悪用を防ぐ「HP Cloud Access Security Protection」を提供。BYODなど私物端末を業務に利用している企業向けに、モバイルアプリの信頼性に関する情報を提供する機能をセキュリティ分析のクラウドサービス「HP Fortify on Demand」に追加する。
さらには、協業するセキュリティベンダー各社の脅威情報を集約して、顧客企業に提供するプラットフォーム「HP Threat Central」を新たに開発した。同社のセキュリティ研究部門「HP Security Research」やAlienVault、Crowdstrikeなどの最新の情報を利用して、ユーザーはサイバー攻撃などへの防御を迅速に講じられるようになる。この他に、セキュリティの脅威によるシステム障害や情報漏えいなどのインシデント(事故)への対応するサービスも強化。FireEyeと共同でインシデント対応製品を展開し、AdallomやSecuronix、トレンドマイクロなどとの連携も図る。
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